日々記 観劇別館

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『モーツァルト!』製作発表参加感想(2014.8.7)

8月7日、M!の製作発表にオーディエンスとして参加してまいりました。
会見の模様は既に東宝のM!公式サイトや「げきぴあ」に詳しいレポートが載っていますので、細かい所はそちらをお読みください。
発表会場は芝公園最寄りの東京プリンスホテルで、特にノベルティなどが貰えるわけではなく、本当に単なる「観覧のみ」でした。開始後の司会の方のアナウンスによれば、オーディエンスは約5,000人中400人という当選確率だったそうです。私の座席は200番台後半、劇場で言えば下手壁側、後列から数えた方が早い場所で、ひな壇からはちょっと遠めでした。

司会の方のリードの後、小池先生とキャストの皆さまがひな壇に登壇しました。あ、山口さん、髪型また○ッパだ!(>_<)と思いましたが、げきぴあの写真を見ると美しく撮れていたので、あまりそこは気にしなくても大丈夫だったのかも知れません。
会見では最初にリーヴァイさんのビデオメッセージが流れました。今回でラストヴォルフとなる井上くんに向けて「ヨシオ、I love you!」と労いの言葉が。何故そこだけ英語?
その後、入院中の市村さんからのお手紙が披露されました。「M!で初めて父親役を演じたのでとても思い入れのある作品です」、そしてWヴォルフ(息子達)、Wコンス(義娘達)の名前を呼んで「パパの帰りを待っていて下さい」で締めていました。その時はあまり違和感を覚えなかったんですが、後から他の方のTwitterを読んで気づきました。実の娘のナンネールはどうした?と(^_^;)。
小池先生が、無事手術成功し、転移もなかった、とのメールをご本人からいただいたと語られていました。まずは一安心、と言ったところでしょうか。

ご挨拶は、小池先生、井上くん、育三郎くん、平野さん、ソニンちゃん、花總さん、香寿さん、春野さん、山口さんの順番でした。
小池先生のご挨拶が例によって長くて、
「新しいキャストを迎えて新しい風が吹いている」
「山崎さんは青春真っ只中で……いや、井上さんもまだ終わった訳ではありませんが……」
等々と語られていました。井上くんと育三郎くんがそれを受けて
「僕も青春も終わったことですし」
とか、
「ファイナルまで後7年の山崎育三郎です」
とか返してました。
あと小池先生が山口さんのことを「ミュージカルの守護神」とリスペクトし、山口さん、照れくさかったのか、何故か両手人差し指を口の両脇に当てて、小首を傾げてにっこりポーズ。何この可愛い57歳。
今回ファイナルを迎える井上くんは、
「自分が35になるまではヴォルフをやれたら良いと思っていたのでそれができて幸せ」
とも語っていました。35になるまでは、というのは前回のM!の時も確か口にしていたので、最初に「今回でファイナル」と聞いた時も特に驚きませんでしたが、自分が最初に井上ヴォルフを観た2007年から再演を重ねる度に、ぐっと厚みを増して行った彼を覚えているので、それなりに感慨深いものがあります。
そう言えば井上くんと育三郎くんが、節目節目で掛け合い漫才状態になっていました。どうも前の週に、シアタークリエで3人組のもう1人がア○デ人形をいじめるネタを見てしまったばかりなので、どうもあれを思い出していけません。
Wコンスの平野さんは『レディ・ベス』のオーディション課題曲が「ダンスはやめられない」だったとか。実はベス役より先にコンスへの起用が決まっていたらしいです。ソニンちゃんは「個人的にモーツァルトの曲が大好きなので」この役を演れるのは嬉しい、と語っていました。
悪意はないのですが花總さんのコメントがそつな過ぎて全く印象に残っていません。ごめんなさい。
男爵夫人役の香寿さんは「星から降る金」について「この舞台は9年目になるが、これほど歌う前に緊張する曲はない」、M!初出演の春野さんも「エネルギーのいる歌」とそれぞれ語られていました。それだけ難易度が高いということなのでしょう。
山口さんのご挨拶は文字に起こすのが凄く難しいんですが、
「(新キャストが登板して)新しい風が吹いているという事でちょっとでも自分が新しくなれると思っている。役の重みが増す事が期待されていますが自分は……(笑)。青春真っ只中の人も、終わりかけの人も、とっくに終わった人も、M!でまた夢のような一時をご一緒に過ごせる事を楽しみにしています」
と言っていました。

その後は記者席からの質問へ。シアターガイドの記者さんだったと思いますが、キャストの皆さまに市村さんへの一言を、というリクエストがありました。
キャストの中で市村さんと共演経験がないのは平野さん、花總さん、春野さんぐらいで、残りは皆さま共演されたことのある方ばかりでした。うち育三郎くんが、お母さん役(ラ・カージュの)とお父さん役(M!)で共演、というのはかなりレアな経験のような気もします。実際、一緒に食事に行くなど、親子のように仲良くしていただいている、ということでした。
共演経験のある方もない方も、皆さまそれぞれに市村さんへの敬意のこもった温かいコメントを寄せられていました。そして山口さんは、
「皆が市村さんを慕い、尊敬し、『愛している』という言葉はありませんでしたが……時に仲間、時に先輩として稽古場、舞台でまたご一緒できるのを楽しみにしています」
とお話ししてました。いや、貴方はもっと素直に愛を伝えていいんですよ?と観客席で心の中で突っ込みを入れつつ、とても温かい気持ちで拝聴しておりました(^_^)。

キャスト会見が終わった後は、楽曲の歌唱披露でした。
平野さんの「ダンスはやめられない」、春野さんの「星から降る金」、そしてWヴォルフの「僕から音楽」。
初役の平野さんは役にまだ入り込んでいるわけではありませんでしたが、上手い!と思いながら聴いておりました。できれば、ソニンちゃんの歌も聴きたかったですがあまり贅沢は申しません。
春野さんは、声質はもちろん全く異なりますが、歌い方がどこか一路さんに似ていると思ったのは私だけでしょうか。
Wヴォルフは、何か井上くんの歌う時間が長くないか?と思いながら聴いていたら、どうも育三郎くんが歌うのを忘れていたらしいです(^_^;)。ただ、育三郎くんが思わず聴き入ってしまった気持ちは分かります。

製作発表終了後は、ホテル1Fのティールームで簡単にランチ。実は終了後、本業の都合で速攻で職場に戻らなければならなかったので、あまり味わっている余裕もなかったというのが正直な所です。それでも帰路の長い移動時間にTwitterにレポートは投稿しまくりましたが、当日は流石に製作発表でテンションが上がった後に働いた結果、精神のエネルギーを使い果たして気絶するように眠ってしまいましたので、きちんとしたレポートを書くのは今になってしまいました。

実の所、昨年の山口さんの降板・休養事件以降、是が非でも舞台を観たい!というテンションが緩みっぱなしで、観劇へのモチベーションがやや下がりつつありますが、今回の発表を聴いて、青春はとっくに終わってしまったけれど、やはりM!はきちんと見届けよう、と思いました。何しろ自分が最初にミュージカルにはまるきっかけになった作品なのですから。