日々記 観劇別館

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『Yuichiro & Friends -Singing! Talking! Not Dancing!-』感想(2024.01.14 13:00開演)

シアタークリエでのコンサートを再度(2回目)観てまいりました。

初日より皆さまだいぶほぐれたのか、歌はかなり伸びやかになっており。そしてトークはより一層フリーダム化していました。

セットリストは、少なくとも初日と同じメンバー(祐一郎さん、ちーちゃん、アッキーさん)については変わっていませんでした。東宝さんのXによると1月18日から曲目が変わるということで、1月21日にもう一度だけ観に行く予定なので、楽しみにしています。

祐一郎さんの声は、やはり適度な甘みと柔らかみと深みを兼ね備えていて、ミュージカルだけでなくジャズにも合っていると改めて噛みしめています。
また、かつてコーラスグループとしてデビューする話もあったとどこかで聞いたことがありますが、アンコール前の最後の全員曲での歌声を聴いて、
「その道も十分いけたに違いない」
と思いました。
そしてこれを書きながら、確か初日のトークで、昔、海外での活動を誘われたことがある(劇団に止められて断った)というような話をちらりとされていたのを思い出し、
「うん、それもきっと十分いけたと思うけど、でも日本に留まってくれなければ多分巡り会えなかったよ。出逢えて良かった」
という深い感慨を覚えているところです。

ちーちゃんは初日も今回も、トークで海や泳ぎへの愛を熱く語っていました。海にまつわる曲を歌う時、実に生き生きとしているのですよ、これが。

今さんは、ソロ曲のチョイスが絶妙にツボにはまりました。まさか1曲目であんなにダンサブルな彼が見られるとは……。私、ほぼ同世代なのですが、普通に一緒に手振りができました(実は昔、小学校であの曲を鼓笛隊パレードで演奏して踊った経験あり)。
2幕でのソロも、現在公開中の映画合わせのようにお見受けしましたが、原曲が結構好きなのでありがたかったです。オリジナルは色気とダンディズムに溢れた感じでしたが、今さんのは色気よりストイックさが勝っているイメージで。
あと、これは曲バレになりますが、涼風さんとのデュエットがまた聴けたのが嬉しかったです。今フェルセン、大人の包容力と色気満載で、当時激推しでした。

その涼風さんはソロ曲はたっぷり低音で聴かせてくれるもので統一してくれていて、これもまたありがたく拝聴しました。人斬りを止めた男の哀愁も良かったですが、2幕で直前まで爆笑トークを繰り広げた後に、イントロの間にしっかりあの「八つ裂きにされた(祐一郎さん談)」演目の怒りと凄みと怨念に満ちた女に切り替わるのはさすがです。

アッキーさんは当日回が千穐楽。しつこいので毎回は言わないようにしていますが、やっぱり彼の男歌も女歌もこなす自在な歌声は「神の歌声」だと思っています。高音が本当に素晴らしいのです。

トークについては、祐一郎さんが1曲目にまつわるエピソードを一所懸命巻いて超要約版で語るのを見て、やればできるじゃん、と一瞬だけ思いました。
しかし、初日では制御役を努めていたちーちゃんが、今回は朱に交わったのか完全にフリーダム化していたこともあり、本当に「一瞬」で終わったのでした。

実は舞台下手後ろのバーカウンターを模した一角に、一口チョコレートの入ったかごが隠されていたことが今回判明しました。キャストが何か気の利いたことを言うと、なぜか祐一郎さんがかごを取り出してチョコを配るという状況が発生し、最終的にとうとう涼風さんが最前列のお客さんの1人にチョコを渡していました。

二つだけ、ネタバレにならないエピソードを書いておきます。
一つ目は、トークの合間に突如、舞台下手のポートレートが飾られている場所へと昇っていく今さん。どうも1幕最初に下手から登場した時にポートレートの照明がずれたので直しに行ったようです。そして、それを見た祐一郎さんが、直し方にダメ出しをして、なぜかもう一度直しに行かされる今さん……。いきなり照明を直しに行く方も行く方ですが、ダメ出しをする方もする方だと思います!

もうひとつは、今回ちーちゃんに代わりトークの制御役を務めた涼風さんが、祐さまグッズの紹介役も担当し、なんと直筆カンペまで用意されるほどの周到ぶりを見せていました。そんな彼女のそばに祐一郎さんがすっと近づいたので、おお、またチョコ? と思っていたら、「触っちゃったぁ❤️」の一言が。空耳で前後に「きゃっ」と聞こえたような気がしましたがそれは言ってません。

最後に、トークの内容を断片とキーワードのみで紹介します。

定員28人のルームで1人カラオケ/チューチュートレイン/宇宙人/UFO/チップ特区/クリエの天から蜘蛛の糸/散骨の海

……これ、数年後などに読み返した時に内容を思い出せるか心配になりました。