日々記 観劇別館

観劇(主にミュージカル)の感想ブログです。はてなダイアリーから移行しました。

『Yuichiro & Friends -Singing! Talking! Not Dancing!-』初日感想(2024.01.06 18:00開演)

新年あけましておめでとうございます
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます

まだ松の内の1月6日夜、シアタークリエにて『Yuichiro & Friends -Singing! Talking! Not Dancing!-』コンサートの初日を観てまいりました。
昨年末に『ベートーヴェン』帝劇公演の配信は観ましたが、『ラグタイム』以来ほぼ3ヶ月ぶりの観劇です(今回は劇ではありませんが……)。

以下、感想です。初日ゆえ詳細なネタバレはできるだけ避けたいと思います。

初日の祐一郎さん以外のキャストは、知寿さん、禅さん、中川さん(アッキー)、千弘さん(ちーちゃん)でした。

1幕はまず、皆さまドレスアップして1曲ずつ披露する所からスタートしました。
歌唱曲は、トップバッターの祐一郎さんは学校関係(?)、ちーちゃんはディズニーミュージカル、禅さんはJ-POP、知寿さんとアッキーさんは定番ミュージカルと、初っぱなから幅広かったです。特に1曲目が予想外だったのでかなり戸惑いました。

5人歌い終えた後にご挨拶からトークタイムへ。どうも各自のOP曲はそれぞれご自身が選曲されたらしく、本来はトークで全員の曲名とその曲を選んだ理由が明かされる段取りだったようです。

しかし。祐一郎さんの歌唱曲の曲名は発表されたものの、トークが脱線しまくったために選曲理由は明かされず(その曲に関連する思い出話はありました)。FC会員は「ああ」とにっこり納得したと思いますが、そうでない方には疑問符が浮かびまくっていたのでは? と若干心配です。

トークは一応テーマらしきものがありましたが、例によりホストの方にテーマを守るつもりが一切ないので🍥、ほぼ意味をなしていませんでした。

頑張って逸れまくった話の流れを元に戻す役割を果たそうとするちーちゃん。
彼女の奮闘にもかかわらず、自分のトークの途中でなぜか突然ホストに話を振って振り出しに戻すアッキーさん。ちょっと待って、自分の話の腰を折って暴走するホストの話になんか聞き入ってるんですがw
そうした状況に為す術がないまま、楽しそうなホストの逸脱ぶりにしっかり乗っかる禅さん。
そして、初めからホストの制御を全放棄していて、しかし何が起きても全く動じず、大事なポイントは逃さない知寿さん。

もう皆さまのわちゃわちゃを見聞きしているだけでも楽しいのですが、しかし1幕が終わった時には予定の時刻を5分ほど過ぎておりました……。

ちなみに祐一郎さんがトークの内容について「ネットに投げるのOK/NG」「この(誰かの微妙な内容の発言の)部分だけ切り取られて報道されたら怖いから」と仰っていた件については、ああ、ここ数年のコロナ禍でご本人も事務所もDXが徐々に進みつつあるからね、やっと時代に追いついてきたのね、としみじみしました(祐一郎さん、昨年めでたく法学士になられましたし)。
実際のトークの内容はそこだけ切り取ると微妙な発言はともかく「え、この内容で本当にNG?」と思いましたが、ここで書くのは最小限にしておきます。

歌は、アッキーさんとちーちゃんのデュエットが、20年ぶりぐらいだったようですが、息が合っていて良かったです。

また、禅さん、知寿さんのデュエットも素晴らしかったです。私的には本役の皆さまと同じくらい、いえ、それ以上に良かったと思います。上手い方が歌うと歌の説得力が違うのです。

1幕ラストでは祐一郎さんも長いソロ曲をガーッと思い切り歌い上げてくれました。上手く言えないのですが、祐一郎さんの本役がある歌、要は出演ミュージカルの曲って、歌う場所が即、その作品の舞台になって引き込まれるんですよね……すごい。
これまでの東宝のコンサートではもっぱら本役のある「持ち歌」を歌う機会が多かったので(過去に歌った『糸』は劇中曲)、
「彼が持ち歌ではない曲をきちんと歌った時にはどうなるのか聴きたい」
とずっと気になっていました。今回、往年のナイトクラブで演奏していた方も参加している楽団を従えて複数のジャズのスタンダードナンバー(英語歌詞)を歌うという試みがあり、その念願を叶えることができました。結論。役を離れた歌においても、祐一郎ボイスの響きの甘さも深さも存分に堪能できると証明されました。これはぜひ音源としても残して欲しいです!

2幕はキャストがお召し替えして、ミュージカル曲から始まりました。
「あの曲を男声トリオで歌ってあんなにカッコいいなんて!」
と身震いさせられながらも、3人のEXILE風振り付けに爆笑していました。

禅さん、知寿さんの過去出演作(後者はアテレコかな)の曲も、ありがたかったです。
祐一郎さんにご縁のあるJ-POP曲での女性陣との共演も優しい雰囲気が漂っていて素敵でした。

トークは、1幕のものも含めてネタバレはしませんが、「歌いながら衣装が脱げない!」「暖房の重油燃料もスポットライトも切れた舞台」「赤坂のラテンクオーターで踊る不良中学生」「中学の英語の授業で覚えた歌詞が今日役に立った」「下の世代に『ディスコ』が通じるか悩む60代」「舞台で剥がれかけるヌーブラ」「猫は散歩しません!」というキーフレーズだけ挙げておきます。
なお舞台で燃料や照明が切れた事件については、確か以前に別のコンサートでもさわりが語られていたように思いますが、私は半端に古い世代なのでドリフの全員集合の停電事件しか連想できず……。当該の上演現場に居合わせた方が羨ましいと思う一方で、コンプライアンスというビジネス用語もない時代、中止も返金もできない状況だったから強行するしかなかったんだろうな、と想像しています。

キャストの皆さまの今後の予定についても各自のコメントがありました。知寿さんは4月の地球ゴージャスの舞台とその後のモダン・ミリー、禅さんはカムフロムアウェイ、アッキーさんは悪魔のヴァイオリニストの再演。ちーちゃんは「主婦をやります」ということで、おや、もしかして? と勘ぐりましたが、それ以上の言及は特になし。子育てについてわからないなりに気遣ってみるホストな方のお父さんモードが、失礼ながらかなり愛らしかったです。
そして肝心の祐一郎さんの予定発表はなく……。まさか今回のコンサートで今年のお仕事は終了、ということはないよね? と思いますが、昨年のお仕事状況を振り返るとあながちそうなっても不思議ではないわけでして。気長に待つことにします。

前後しますが、途中でキャストのサイン入りポートレートのプレゼント抽選会も開催されました。私自身はかすりもしませんでしたが、斜め後ろの座席の方が祐一郎さんのポートレートに当選されていたので、思わずその場で振り返って「おめでとうございます!」とお声がけしてしまいました。

エンディングでは全員で歌唱。アンコールの祐一郎さんのソロがこれまた意外な曲目でして。あまりにも意外すぎて、初め何の曲だか全くわからず。大変に可愛らしい曲を、このレベルの高い楽団で、あの美声で歌うというのはある意味結構なご褒美状態だと感じました。

ちなみに終演は、予定の時刻を15分ほど過ぎていたと思います。この後キャストの皆さまで大反省会が開かれるに違いない、と想像しながら会場を後にしました。

次回は、14日昼に鑑賞の予定です。個人的には前日休日出勤してちょっとした大仕事を済ませる予定なので(失敗したら翌週にリスケ……)、できれば仕事を成功させてすっきりした気持ちで参加できることを願っています。

(追記)祐一郎さん、踊ってました。しかも前出の3人EXILE以外にも。なので決して“Not Dancing”ではございません!