キャスト：
エリザベート＝瀬奈じゅん トート＝石丸幹二 フランツ・ヨーゼフ＝岡田浩暉 ゾフィー＝寿ひずる ルドルフ＝平方元基 少年ルドルフ＝山田瑛瑠 マックス＝今井清隆 ルドヴィカ＝春風ひとみ
今季初の石丸トートを観てまいりました。
石丸トート、まず、登場して最初に衣装の胸元から覗く筋肉を見て、ああ、今回しっかり身体を作ってきてるな、というのが分かりました(^_^)。そしてメイクも声色も、かなり人外度がアップしたような気がします。
感想ですが、3人トートの中では一番シシィへのぞっこんぶりが分かりやすかったです。あと場面ごとでトートとシシィとの距離感、というか関係性が微妙に変化していくわけですが、ある時点でニヤリ、と余裕の笑顔が出てきたりして、物語のどこでシシィの内面におけるトートのウェイトが高まったかが明白。良い意味で、エリザベート初見の観客にもトートというキャラクターの位置付けが最も見えやすいのは、石丸さんだと思います。
そして石丸トート、以前（2010年）に観た時のような粘っこさ、ねちっこさは薄いものの、所謂オスっぽさは健在。シシィへの執着が凄まじいのです。爛々と輝く瞳が不気味。
でも、体操室で変装を解いてマントを脱ぐ時はきちんと片づけやすい場所に脱ぎ捨てる石丸トート(笑)。ここ、山口トートの場合は豪快に脱ぎ捨てるにも関わらず、何故か足元にマントが落ち、踏まないように注意しながらシシィに迫っているわけですが(^_^;)。
あと、革命ダンスで銃声がする時に1、2、3とカウントを取っていました(笑)。ここは笑う所ではないと分かっているのですが、すみません、笑わずにはいられなかったです。
瀬奈シシィとの相性は良い方だと思います。シシィが強い程にトートのパッションと良い感じに反発しあっていて、それが「私が踊る時」ではプラスに働いていました。
あれっ！？と思ったのは「悪夢」。どういうわけか、全くアプローチが違う筈の山口トートのイメージと重なって見えたのです。いえ、同じ役だから当たり前と言えば当たり前なのですが、ここ以外はほとんど共通点がなかったので。
ルドルフは平方くん。石丸トートとの「闇が広がる」が最高でした。カツラは変わっていない筈ですが、髪型は今回気にならなかったです。それくらい歌が良いと思いました。
もう一点。今回良かったのは岡田フランツ。前回観た時よりグッとノーブル度が増して、皇帝らしい立ち居振る舞いになっていました。軍服も、服に着られている感じが薄くなり、きちんと着こなしていたと思います。歌は元々良いので文句なし。
岡田フランツは石丸トートに負けず劣らずシシィにぞっこん、激甘です。なので、「あなたがそばにいれば」で彼がシシィにとろけるような笑顔を向ければ向けるほど、後の場面での仕打ちの残酷さがいや増すわけで……。「夜のボート」の「どうしてこうなった？」感が満載でした。
もう少し書きたい所ですが、ソワレまで時間がないので、ひとまずこの辺にて。
