日々記 観劇別館

観劇(主にミュージカル)の感想ブログです。はてなダイアリーから移行しました。

2010年7月のお便り

今週木曜日、FCから今月の会報が届きました。

今回の山口さんのエッセイは、30年以上前、祐一郎くんのある夏の日のお話。
具体的固有名詞への言及は避けますが、かなりいい線を行っていたデビュー話が、他と企画が被ってぽしゃった時のエピソードに触れられていました。
文章からは、自分のあずかり知らぬ事情でせっかくのチャンスが潰えて、それでも望みを諦められずしがみつかずにはいられなかった青年・祐一郎くんの心境が痛いほど伝わってきます。
でも、現在の50代の山口さんは、クリエコンサート初日のパーティーで某グループが歌い大ヒットとなった歌の作詞家さんにご挨拶した際、
「あの頃、うまく行かなくてよかったです」
と心の底から言い切ることができたそうです。
ファンの1人としても、全く同感です。一方で、例え当初の志望通りプロ歌手デビューされていたとしても、どこかでは巡り会えたに違いない、などと思っていたりもしますが(^_^)。

こうした、自分の能力や努力と無関係な所でチャンスが潰されるという話は、芸能界ではさほど珍しくはない出来事なのでしょう。もちろん芸能界以外でもあるでしょうけど、特に芸能界は時流に左右される要素が大きいという意味で。
たまたま祐一郎くんは、四季のオーディションという最後のチャンスをつかみ次のステップに進むことができましたが、それをつかめない者もたくさんいます。
大きいチャンスをつかむだけでなくそれを成就させ、そして成就後も高いレベルを保ち続ける努力。それらの結果やり甲斐のある仕事を手にできることは大変に幸せなことであり、山口さんはその境遇の重み、というか貴さを身をもってご存じな方なのだと思います。
今回のクリエコンサートが、まさにその「幸せ」の1つだったのかな?と想像すると、聴きに行った者の1人としても嬉しいです。他の方のブログなどのレポートで、今回のコンサート実現を山口さんの意志も後押ししたというエピソード*1を知った後なだけに、尚更喜ばしく思います。

最後に一言。剣道には全く詳しくないのですが、あれって袴の下はノー○ンでお稽古するのが普通なのでしょうか(^_^;;)?だとすると、何だかスースーして頼りなさそうな気もしますが……謎です。

*1:千穐楽でプロデューサー氏のコメントがあったそうです。