日々記 観劇別館

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『モーツァルト!』韓国キャスト盤CD

随分前に友人に手配してもらい入手したものを、やっと聴きました。
ハイライト盤ですが、日本キャストのハイライト・スタジオ録音盤より選曲は良いように思います。というのはコロレド猊下とヴォルフの掛け合い曲が、韓国盤の方がたくさん入っているからだったりしますが(^_^)。
韓国キャストのヴォルフはかなり王子様声。ヴォルフにしては落ち着きすぎている感じ、というかヤンチャ成分は少なめです。パパはちょっと市村さんと歌い方が似ているように聞こえて、実際に舞台を観て歌を聴いてみたいと思いました。
猊下については、「どうせ山口ファンはそういう感想なんだ」と思われるのは嫌なのであまり語りたくありませんけれど、少しだけ。低音が渋くて、いかにも腹に一物も二物も抱えていそうな素敵なお声ではありますが、1幕前半でヴォルフに無礼を働かれた後の「訊かれないのに答えるなー!」のフレーズは、もっと凛とした高音を響かせて歌ってくれる方が私は好きです。
女性キャストは、多分日本キャストより好みです。あくまで歌声を聴く限りですが。特にコンスタンス。やはり経験の浅い若手のチャレンジ枠ではなくて、演技と歌が両方伴っているのが良いと思います。これなら舞台で聴いてもコンスのソロだけ耐久レースにならずに済みそうです。

韓国ではミュージカルが盛んになっていて、質も侮れない、という話は聞いてはいましたが、今回のCDを聴いてその話に大いに納得いたしました。
また、CDへの直接の感想とは離れますが、今回CDを聴いて実感したのは、自分の中でのヴォルフの歌声の標準が、中川晃教くんの歌声になってしまっているということです。あの、ヴォルフの魂の叫び声そのもののような歌声に、いつかきっと再会できる日が来ると信じています。