日々記 観劇別館

観劇(主にミュージカル)の感想ブログです。はてなダイアリーから移行しました。

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』感想(2009.7.18ソワレ)

クロロック伯爵=山口祐一郎 サラ=大塚ちひろ アルフレート=泉見洋平 アブロンシウス教授=石川禅 ヘルベルト=吉野圭吾 シャガール安崎求 レベッカ阿知波悟美 マグダ=シルビア・グラブ クコール=駒田一 伯爵の化身=森山開次

初めに。初演から数えて上演通算100回公演だったので、何か記念カテコなどがあるかも?と少し期待して出かけましたが、結局その種のカテコはなく残念。でもクコール劇場ではクコールがマジックで手書きされた「祝100回」の垂れ幕を最後に出して見せてました。署名が「くこーる」とひらがなになっていたのが可愛かったです。早速公式ブログに本日のクコール劇場の動画がアップされているようですので(該当記事)、詳しくはそちらをどうぞ。
以下、本日特に注目して観たポイント別に感想を記します。
[本日の伯爵]
下手サブセン通路席から1つだけ引っ込んだ所だったので、本当にすぐそばを伯爵が通り過ぎて行きました。改めてその背のデカさ加減に感動。通り過ぎる瞬間、息を吸い込んでみましたが、特に匂いなどはしなかったです。
引き続きお声が絶好調で嬉しいです。サラを誘惑する時の欲望が入りまくった歌声と、1幕最後でアルフレートに語りかける時の甘く優しい歌声との落差の激しさが萌えポイント。「抑えがたき欲望」のロングトーンではショーストップがかかっていました。本日、V列下手サブセンからの観劇でしたが、心なしか先週のE列よりも歌声の音響が快適に聞き取れたような気がします。
サラを吸血するシーンでは、伯爵がサラのお腹に回した左手にちひろサラがさりげなく手を添えていました(^_^)。このシーン、初演より尺が短くなったように見え、その分伯爵の演技もあっさりしてきたように感じられるので、サラが差し障りない範囲でアレンジしてくれるのは歓迎です。

[ヴァンパイアダンサーズ]
私の場合、男性陣のダンスばかり追いかける傾向があるのでかなり偏った感想ですが、1幕のサラの舞踏会妄想ダンスでのダンサーズのマント翻しが格好良すぎてつい目を奪われてしまいます。それからサラをエスコートする伯爵の化身・森山さんの手の長いこと!あんなに長い手なのに一切無駄なくしなやかに動くなんて。妄想シーンが終わって退場していく時にふぁさ、とマントを翻しながら風のように去っていくのが美しいです。
2幕の悪夢ダンスは、初演の際はちょっとチープな感じがしてあまり良い印象が残らなかったのですが、今期は何故か、シーンが始まると最後までガン見してしまいます。ここは自信がないのですが、初演時よりダンサーの数が増えていませんか?何だか迫力が違うのですが。森山さんと東山さんのペアのダンスが好きです。女性陣はサラの化身しか見ておりません(^_^;)。すみません。

[ヘルベルト]
お風呂シーンで、父上の舞踏会の時の決めポーズと同じように右手を上げて足を開いて立ったポーズで登場したのでびっくりさせられました。
ルフレートに襲いかかる場面では、
「そう、鏡には映れない……あなたの瞳に映して!」
と叫びながら押し倒していました。その後教授に撃退される場面でヘルベルトが、
「(十字架を)見なければ大丈夫」
「(見えてるぞ、と教授に嘘を言われて)いやん!(と股間を隠す)」
と叫ぶまでは先週と一緒でしたが、その後ヘルベルトが教授に向けてお尻をペンペンしながら去って行き、教授が、
「お前の父ちゃんおしりペンペーン!」
と言い返すという展開になっていました。
……それにしてもヘルベルトの演技は結構文字にするのが恥ずかしいです。好きだけど。

[教授]
cotchさんのブログの感想で教授についてかなり詳しく論評されていたので、今回割と気を付けてチェックしました。
……本当だ、図書室で2回目に脚立を昇降する時、下にある大型本を踏み台にしている!気づかなかった!
もっともあの場合、あれを踏み台にしなければ教授は脚立に昇ることができないと思うので、心の中で「本さんごめんなさい」と謝っていただいているということにするか(あまりなさそうなシチュエーションですが)、あるいはあの本は教授にとっては極めて価値の薄い資料であったということにしておきたいです。
それから教授は確かに、頭脳明晰な分、通常の人が持つ感情のどこか一部がごっそり欠落しているのでしょう。先週は気づきませんでしたが、マグダだけでなくレベッカからも、教授が早口で歌い踊る背後で、アルフレートに「ちょっとあの人一体何?」という雰囲気で耳打ちし、一緒に踊りながら終始不審の目を向けるという態度をとられていました。

[マグダ]
「死んじゃうなんて」の色っぽい歌詞でちらちら見せるやさぐれた表情にどきりとさせられました。初日より色気が増しているように感じられます。

[アルフレート]
今期3度目の泉見くん。「スポンジ最高!」での下ネタっぽい仕草は今日はやっていなかったです。また、改めて、「サラへ」の純愛バカで健気さ漂う歌声を聴いて「可愛いなあ」と思いました。
帰路に友人とディナーしている時、将来彼が安崎さんのようにレミゼでマリウスからテナルディエにシフトしたり、はたまたTdVシャガールを演じたりするのだろうか?と真面目に考えてしまいました。サイゴンのトゥイの好演ぶりから「ジャベールもありかも?」という話になりましたが、ではその場合バルジャンは誰になってる?というところで思考停止してしまいました。

[サラ]
大塚サラ。初演時から小生意気度合いと歌唱力と両方アップしていると思います。
フィナーレのヴァンパイアダンスの衣装を着ている時、ウェストの辺りが知念サラより若干ふくよかに見えるのが可愛らしいです。

[その他]
舞踏会で伯爵に吸血されたサラの首筋の血はどの時点で付着するのか?と謎でしたが、吸血直後にヴァンパイア達にリフトされた時、ヴァンパイアの1人が手で付けた瞬間を目撃してしまいました。

明日もマチネを観に行くので、本日の感想はひとまずこの辺にて。