日々記 観劇別館

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痛い履歴

先日久々に実家に帰ったら、母の友人であるおば様から託されたという、子供の頃私が出した絵入り手紙なるものを見せられました。まあ、この場で始末しろ、と言ってもこの人達は絶対そうしないでくすくす笑うだけだし……と観念して目を通した手紙の中身は、その頃遠く離れて暮らしていたそのおば様への近況報告と、その頃大好きだったとあるジャニ系アイドルへの賛辞と「彼」の似顔絵で構成されているという、大層痛々しいものでした。

かつて、アイドルだった「彼」には、10代〜20代の頃まで10年以上に渡りはまっていました。その頃を知るおば様や実家の家族から見ると、きっと今の名古屋や金沢まで特定の役者を追いかけるような状態は大変に痛々しく見えるのだと思います。

で、改めて自らの履歴を省みて、その「彼」と山口さん、見た目も性格も全く異なるのに、自分は一体どこにどうはまったのか?が激しく疑問になりました。
両者の共通点をピックアップしてみましたが、

  • (生別・死別の違いはありますが)少年期にお父様が不在の環境であった。
  • 歌って踊れることが売りである。
  • 目力がある。

であることぐらいしか見つかりません。
しかも、「歌って踊れる」と言っても、「彼」はどちらかと言えば「踊り」の人で、歌唱力は非常に個性的ながら相対評価で言えばアウトに位置づけることの多い類。逆に山口さんは歌唱力の評価は日本のミュージカル役者の中ではかなり高い方ですが、踊りは(略)なことで定評がある、と、割と両極端な位置にいます。
また、「彼」は割とお召し物のセンスは華やかで良かったと思いますが(20代後半以降限定)、山口さんは何となく、失礼でなければお召し物の「華」はどうでも良いのでは?という気がしてなりません。

しばらく、他に共通点はなかったっけ?と考えていて、そう言えば「彼」もたまに誤解されるような言動を取っていた、そうそう、いかに人気があっても、冗談であっても、活動の足場が多少危うい状態で絶対言ってはいけない傲慢な発言をして長いこと干されたんだった、と思い出しました。
一方、山口さんは、あのキャリアの長さにしては非常に貴重な謙虚さをお持ちの方だと思いますが、たまにトーク番組などに出ると巧妙に相手を煙に巻いてしまう不可思議な言動を取られることがあります。
ついでに申しますと、お二人ともに、長年守り育てられた師匠&組織と半ば喧嘩別れのような形になってしまっています。

取りあえず、自分の「はまる」条件について結論らしきものを導いてみますと、

  • 世間から諸手を挙げて高評価をもらえるパーフェクトな人にははまらない。
  • ある分野で際だって秀でた能力で相手を引きずり込む力を持っている人にはまりやすい。
  • 言動に多少の危うさ(笑)を抱えている人が良い(らしい)。
  • 一定の自信に裏打ちされたプライドが匂い立つ人に惹かれる。
  • 目力はあった方が良い。
  • できれば色気もあった方が良いが、本人が過剰に意識する必要はない。
  • 世渡りはそんなに上手でなくて良い。

ということになるようです。

「彼」について、今はあの頃の様には好きではありませんが、浮き沈みに左右されずマイペースで、不遇の時代にも離れなかったコアなファンを大事に、息の長い活動を続けているのを時々確認しては安心しています。
山口さんに関しては、例え今のように1年中舞台に上がらず、マイペースで活動するようになったとしても、末永く応援したい、という願望はあります。でも所詮自分も人間なので、何かの拍子で気持ちが風化するようなことがあったらごめんなさい、とも思っています。

ちなみに、上に挙げたいくつかの条件から「彼」を特定できる方も多くいらっしゃるかと思いますが、その場合はどうか武士の情けで実名は分からないことにしておいてください(^_^;)。