日々記 観劇別館

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『エリザベート』初日感想(2008.11.3ソワレ)

エリザベート涼風真世 トート=山口祐一郎 ルイジ・ルキーニ=高嶋政宏 フランツ・ヨーゼフ=鈴木綜馬 ゾフィー初風諄 ルドルフ=浦井健治 ルドルフ(少年時代)=石川新太

機会に恵まれ、『エリザベート』の帝劇初日を観ることができました。
昨日のうちに記事をアップするつもりでしたが力尽きたので、1日遅れのレポートです。
山口さん、半月前ファンイベントでお目にかかった時より軽くお顔が太ったように見えましたが、気のせいでしょうか(^_^;)?でも、いつも公演中に心配になるぐらいどんどん肉が削げ落ちていく方なので、初日は却って多少大きくなっている方が良いのかも知れません。
トートの歌については、「愛のテーマ」と「愛と死の輪舞」で歌詞をぶちぶち区切って歌っているように聞こえたので、あれ?と違和感を覚えましたが、「最後のダンス」からは普通に歌ってました。初日なので飛ばしている感じはなかったけれど、お声も身のこなしも絶好調だったと思います。
涼風さんは名古屋で見た時よりもだいぶシシィが身体に入ってきている気がしました。少女時代の粗野なイメージは変わりませんが、母親になり自らの美貌が武器になると気づくあたりから急激に威厳に満ち始める感じです。
綜馬さんは名古屋公演の謁見場面でゾフィーに「ママ」と叫んでいたと聞いて、今度もやるんだろうか?と密かに期待してましたが、今日観た限りでは叫んでませんでした。しかし2006年の時より大人度が減少してマザコン度が増しているように見受けられます。あと、8月にWキャストの禅さんの初登場時の若作りぶりに驚愕しましたが、綜馬フランツも負けず劣らず若作りメイクが凄いです。何故か時々井上芳雄くんに似てる、と思いました。ちなみに井上ルドルフは観たことがございません。
ゾフィー役の初風さんは、名古屋、博多には参加されていなかったので今日が本当の初日でしたが、お元気そうでした。贔屓目でなく、2006年公演の時より歌が良くなられているような気がします。

2幕。「キッチュ」でルキーニが「東京初日!」とアドリブを入れてました。
「私が踊る時」や革命の場面でトートが御者を務めているのを見て、ファンイベントで「(エリザの)馬車と(篤姫の)駕籠はどちらが乗り心地が良いですか?」という質問に対し「馬車は色々と大変なんです」と答えていたのをふと思い出して、確かに色々所作が多くて大変だな、と頷きながら見ていました。
その「私が踊る時」で涼風さんが微妙に男役っぽい声で歌っていた箇所がありました。涼風シシィはこれに限らず他の場面での立ち居振る舞いもかなり雄々しく力強い印象を受けました。私はシシィはパワフルな方が、晩年とのギャップがあって好きなのですが、一路シシィが好きだった人は好き嫌いが分かれるかも?と思いました。
体操室のシーンでのドクトルの元気なマント投げは健在でした(^_^)。あの場面での妙に明るいシシィへの迫りっぷりとその後のがっくり加減が好き、というのは変でしょうか?
浦井君はきちんと歌を聴くのは『タイタニック』以来でしたが、山口さんにほめられただけあって、格段に歌が良くなったと感じます。
でも「闇が広がる(リプライズ)」、浦井君の声が大きすぎて山口さんの声がややかき消され気味でした。座っていた席の位置(1階R列やや上手)の関係もあるのかも知れませんが、マイクバランスが良くなかったのではないでしょうか。
山口さんの激しい(笑)革命ダンスは流石に通算2度目で見慣れたのか、意外と冷静に見ることができました。と申しましても、あくまで当人比で見て激しいには違いないのですが。
マイヤーリンクのキスシーンはいつものように体育会系でした。個人的には、直前にトートがルドルフの両肩を捕まえて一瞬だけぐっと引き寄せる場面の方が色っぽくて好きです。
「夜のボート」では涼風さんと綜馬さんのハモりが綺麗で良かったです。声質が合っているのだと思います。
「悪夢」はステージでの群舞も重厚感があって好きなのですが、どうしても上段で冷たい笑いを浮かべながらナイフを弄んでいるトートに目が行ってしまいます。ナイフ投げは今回も成功してました。
エピローグでトートがシシィを迎える笑顔は本当に穏やかで優しくて素敵でした。見ていて心から嬉しくなる位に。

カーテンコールでは涼風さんと山口さんの挨拶がありました。
涼風さんはかなり長い挨拶をされていましたが、
「8月に名古屋、9月に博多ときて、花のお江戸ということで気合いが入っております」
「色々な組み合わせがありますので千穐楽まで楽しんでください(すみません、この辺うろ覚えです)」
等々とお話しされていました。
続けて山口さんのご挨拶。いきなり乙女がスカートを持つように衣装の両裾を持って小さく一歩踏み出して内股でお辞儀してたので、これは何か企んでいるに違いない、と思っていたら、
「僕も東京に戻って来られて幸せでーーーーーーーーーーーーーーーす!」
ロングトーンかましてました(^_^;)。1個の音のぶれもなく、30〜40秒間は伸ばしていたかと思います(11.5追記東宝公式サイトの動画で25秒間と判明しました!)。肺活量万歳!
その後涼風さんに「では、我らが皇后に初日楽日のシメを……」と無理矢理ふってました。初日楽日って一体……。
カテコの最後には演出家の小池さんも顔を出されていました。

売店ではパンフ(2,000円)を購入しました。キャストのコメント等はなく残念。でも名古屋、博多の舞台写真が大変充実しています。
クロリングッズは目新しいものはなく、いつものクリアフォルダやマグネット、瓦煎餅等が並んでいました。
他の物販で新しいのは、ロミー・シュナイダーの昔の映画『プリンセス・シシィ』のDVDが出ていたことでしょうか。お値段は未確認ですが、手頃な価格だったら入手しても良いかな、と迷っている所です。