日々記 観劇別館

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『篤姫』第38回

今週は、家茂の上洛を巡る幕府側の話が中心でした。
そんなわけで、久光様も、天璋院に黒い微笑みで語っていた先週の場面の回想と、情勢の変化で長州藩の勢力の増した京都に立ち寄れずに、駕籠の中で「今に見ておれ」と歯がみする場面のみの登場。歯がみする表情が大変不屈な感じでよろしかったです。
それにしても、過去の幕末舞台の大河ドラマで、長州藩の扱いがこれほど薄い物語があったでしょうか?長州の志士を主人公の敵対者として描いていた『新選組!』だって、桂さんが準レギュラーだったというのに。

薩摩側では、帯刀の家老就任祝いということで、肝付家の父上こと榎木孝明さんが久々に登場されていました。他家へ養子として送り出した子とは言え、出世を喜ぶあまり酔っぱらって眠り込んでしまいますが、しっかり感慨深く受け止めている、ナイスな父上。でも生没年を見たら、帯刀の方が父上より先に亡くなるらしいので、軽く泣けます。

天璋院は幕府のため、国のため、と信じているからこそ家茂を焚き付けて、朝廷の意向に反駁するための上洛を推し進め、更に幕府の威光を轟かせるために、時間短縮や海事増強にもつながる海路ではなく、あえて陸路を行け、と命じたりするのですが、その行動により和宮との間に溝が生まれてしまいます。
これについては、天璋院が頑張る余り身近な人達の心を置き去りにしてしまったのだから、そりゃ置き去りにされた若者が怒って当然だろ、と思う一方で、じゃあ、天璋院が自分は簡単に表に出られないからと言って受け身でいて何か良いことはあったのか?と、ちょっと考えさせられました。
来週は薩英戦争ということで、予告編も硝煙だらけでした。薩摩メインの話ですし、予告編にも一瞬久光様が映っていたので、取りあえず楽しみにしておきます。