日々記 観劇別館

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『篤姫』第34回

本日録画にて鑑賞しました。いよいよ和宮降嫁のエピソードに突入です。

天璋院和宮対面の時の敷物のエピソードはどうやら史実らしく、確か大昔、幼稚園の頃読んだ『学習漫画日本の歴史』でも取り上げられていました。
天璋院がおシトネ(御茵と書くらしい……初めて知った(^_^;))を敷いているのに、宮様にはないのか」
とお付きの女官が嘆いている様子に見覚えありあり。その漫画の絵では天璋院が割と年輩に描かれていたので、今回のドラマを見るまで私の中では天璋院はずっとオバさんのイメージでした(笑)。
和宮&その取り巻きの「御所風を崩したくない(=将軍家の軍門に下りたくない)」という誇りはとても良く分かるつもりだけど、それじゃあ降嫁してきた意味がないじゃないか、と思いながら見ていたら、天璋院和宮の居室に乗り込んで、
「女として覚悟を決めて嫁いできたのなら、一本道を行け」
等々啖呵を切ってくれたのが、実に小気味よかったです。和宮の頑なな心を動かしていくのは、まずは家茂への信頼の気持ちなのだろうけど、今回の天璋院の一言も何らかの揺らぎを与えていると良いな、と思います。
安藤老中を演じられている白井晃さん、天璋院に諫められる、全然偉くなさそうな老中ぶりが板に付いていて結構好きだったんですが、今回坂下門で水戸浪士に襲われてしまい、それを機に老中を辞職ということなので、もう出番はないのでしょうか。ちょっと残念です。
国父・久光様は1シーンのみの登場でした。帯刀や大久保の言葉でようやく挙兵を決意する時の苦悩の表情が美しかったです。それでも尊皇攘夷を逸る有馬新七ら誠忠組の若者達の思いとは徐々にずれて行っているっぽい伏線があるのが悲しいです。
予告編には、久光様が青筋立てて激怒の表情で何かへし折ってる1コマが。多分今回呼び戻した西郷に、斉彬兄上と比べてバカにされてぶち切れるというシーンかと推測。久光様には気の毒だけど、激怒顔の山口さん、楽しみにしています。

そう言えば斉彬兄上で思い出しましたが、YouTubeに昔の四季の『ジョン万次郎の夢』の一部と思われる映像が上がっていたので見てみました。斉彬=山口さん、万次郎=石丸さんという、とてもファミリーミュージカルとは思えない豪華キャストにびっくり。しかも東宝系の舞台ではまずお目にかかれない日本人役。石丸さんも若いし、山口さんも若くて頬の辺りがほっそりしているので、20年近く前の映像でしょうか?山口さんの立ち姿のすっきりした美しさは今も変わらないんですが、それ以上に普通の台詞の口跡の良さと、現在よりやや音域が高めと思われる声で歌われるソロナンバーに鳥肌が立ちました。当時のビデオから起こしたと推測される、あまり良いとは言えない音質だというのに。ロングトーンが実に綺麗に伸びていて、これを生で聴くことの出来た当時の小学生が羨ましいです。