日々記 観劇別館

観劇(主にミュージカル)の感想ブログです。はてなダイアリーから移行しました。

DVD『明智小五郎対怪人二十面相』

2002年8月にTBS系で放映されたドラマだそうで。
「山口さんの喫煙シーン&階段疾走シーンが見もの」
という噂を友人から聞き込んだので、この前の日曜にDVDを鑑賞してみました。

内容は「夏休み娯楽大作オールスターキャストドラマ」で、子供から大人までが一緒に楽しむことを当て込んで作られているストーリーでした。
ビートたけしさんの二十面相が田村正和さんの明智をつけ狙う理由など、オリジナル設定が付与されていてユニークと言えばユニークだったんですが、個人的にはあそこまでウェットな理由じゃなくても良かったように思います。
ドラマ開始後、正味1時間以上経過した後半で、ようやく山口さん演じる殿村探偵が登場。
殿村探偵、まず、乗っている車からして派手で胡散臭かったです。
目つきも怪しく、声色も抑えめのミステリアスなキャラクターなんですが*1、問題はここから。
まず、喫煙シーンですが、煙草のくわえ方が微妙に危うい、と言うか、明らかに吸い慣れている人のくわえ方ではありません(^_^;)。煙草をくわえたまま運転して去るシーンでは、どうも挟んだ唇から落ちそうで(落ちませんでしたが)、妙に緊張してしまいました。
あと、ステッキを大きく振り下ろして彫刻を破壊するシーンがありましたが、ステッキが竹刀に見えてしまった人はきっと多い筈です。
それから、階段をぐるぐると駆け上る場面なんてのもありましたが、この方がこんなに走りまくる演技を見たことがございません(笑)。シークレットブーツ(でしょう、あの設定の下ではやはり)であれだけ走れるのか?というツッコミはさておき。
一応、二十面相の生死は不明、ということになってますが、その後特に続編らしきものが作られていないのは、戦後間もなくの雰囲気を再現するロケに予算がかかりすぎる為か、それとも視聴率が期待した程ではなかった為なのかは分かりません。

同時収録のメイキング映像では、後半の方に十数秒の山口さんインタビューがありました。しかし殿村探偵の胡散臭い扮装のままあの高めの地声で飄々とユルい喋りをされるので、ギャ、ギャップが……。

にしても、田村正和さんって凄い役者だと思いました。あのどこまでも徹底してスカした二枚目っぷりとか、ドラマのクライマックスでの2人の人物の表情のみによる演じ分けとか。流石山口さんが田舎で親戚に自慢したい*2だけのことはあるかと(笑)。

*1:正体の想像は付くかと思いますけれど、ネタバレは控えます。

*2:メイキングでそう言ってます。