日々記 観劇別館

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『篤姫』第14回

宮崎あおいちゃんは演技も上手いし可愛いけど、にしてもでこっぱちだよなあ(^_^)、と『篤姫』を観るたびしみじみおでこを眺めてしまう私。今週も例外ではありませんでした。でも、ちゃんと番組初回の頃のやんちゃ姫からは全然面構えが変わっているんですよね。役者さんって凄いです。

さて、第14回。斉彬正室篤姫の義母)である英姫が篤姫を認めようとしなかったのは、水戸の斉昭公にも反対され、将軍家にも完全には受け入れられず難航しているような結婚話に篤姫が乗らされていることを危惧してのことだったようです。ただ、拒絶の仕方があまりに直接的で冷厳なものであったため、斉彬を怒らせてしまいます。妻の行動がコンプレックスから屈折してはいるけれど、篤姫に多大な期待を持たせないための変形した思いやりと、時流を正しく読む聡明さに裏打ちされていることは、きっと斉彬も根底では理解できていると思うのですが、一方ではそうした厳しい表現方法でしか相手に接することのできない妻に、いら立ちも覚えているのではないか?という印象をちょっと抱きました。それに、英姫の考えは確かに正論だけど、斉彬の政略もまるまる非難されているのと同じわけですし。
今週は篤姫の実の父上・忠剛がついに亡くなってしまいます。このお父上は、遺言で自らの死を篤姫に隠し通そうとするわ*1、死に際に♪見ーてよー 遊んでるわー……*2と、レミゼで娘コゼットの幻を見るファンティーヌのように幼い頃の姫の幻を見て、「於一はどこにいても私の子だ」とつぶやきながら意識を失うわと、今週も随分と泣かせてくれました。歴史上は島津本家の血筋で篤姫の実父という以外にはほとんどエピソードの残っていない方だったようですが、その分、ドラマでは上流階級の平凡だが良き父親、という人物像を、名優長塚さんがたっぷりと焼き付けてくれました。来週からはもう出ないのね、と思うと結構寂しかったりして。
で、来週は前藩主の寵姫お由羅様と篤姫が対面するそうで。お由羅様、もう出ないかと勝手に思っていたのでびっくりしましたが、ちらっと位は息子さんのイメージ映像が流れないかな、と少しだけ期待しています。

*1:結局、篤姫の鋭いツッコミに負けて斉彬(そういや血統上は忠剛の甥っ子なんですね)がばらしてしまいますが。

*2:実際に忠剛が歌うわけではありません。