日々記 観劇別館

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雑誌『DANZA』第32号

雑誌『DANZA』第32号(1月27日発行)の巻頭インタビューに、今年の東宝レ・ミゼラブル』のバルジャン役の方4人――山口さん、別所さん、吉原さん、今井さん――のインタビューが掲載されています。雑誌の表紙もバルジャンズです。
何せダンスにほとんど造詣がないもので、この雑誌の存在自体初めて知りましたが、最初に、ダンス・バレエファンのための情報誌に山口さんの記事が載るらしい、と聞いた時、
「山口さんにダンス雑誌?意外性を狙った?」
と大変失礼なことを考えてしまいました(^_^;)。

同じ号に帝劇100周年の記事も載っていますので、恐らくそのキャンペーンの一環としての今回の記事掲載であると思われます。
と申しましても、記事に拠れば、1946年にバレエ『白鳥の湖』の初演が行われたのは帝劇だということなので(そう言えば先日買った『帝劇ワンダーランド』にも記載されていました)、あながちバレエと帝劇が無縁というわけではなさそうです。

バルジャンズインタビューについては、昨年末のレミゼ製作発表の日に取材が行われたようです。4人4様に、出演する立場からのレミゼという作品の魅力についてお話しされています。
山口さんの、
「心安らかにいることを作品が許してくださらない。いつも変化、変容を求められるんです」
という言葉が、レミゼに出演することの厳しさと面白さとを象徴していると思います。

個人的には、記事の最後の、ミュージカル俳優の立場からのバレエやダンスに関するコメントが面白かったです。山口さんが、
「むしろ僕は踊っている方のトレーニングや肉体の管理の方法を教えていただきたい」
などと、ダンスについて口にされているコメントが新鮮でした。
このほかに、別所さんの、レミゼの「何もしないで佇んでいる」、それでいて観客の心を動かすシーンにダンスとの共通点があるというコメントなどにも、いちいちなるほど、と頷かされました。

記事の掲載ページは写真も入れて5ページと決して多くはありませんが、読み応えがあります。雑誌の冊子版は結構あちこちの劇場やバレエ用品ショップで配布されているようですので、そのうちどこかで入手できれば、と思います。