ちょっと早いですが今年の観劇まとめです。取り急ぎ、いつものように今年の観劇リストを作成してみました。
- 観劇:計23回
- 2009/1/12 『届かなかった手紙』(初日)★
- 2009/1/25 『スーザンを探して』★
- 2009/3/15 『ニュー・ブレイン』★
- 2009/4/12 『レ・ミゼラブル』(金沢公演)
- 2009/5/10 『この森で天使はバスを降りた』★
- 2009/7/5 『ダンス・オブ・ヴァンパイア』(東京初日)
- 2009/7/12 『ダンス・オブ・ヴァンパイア』
- 2009/7/18 『ダンス・オブ・ヴァンパイア』
- 2009/7/19 『ダンス・オブ・ヴァンパイア』
- 2009/8/1 『ダンス・オブ・ヴァンパイア』
- 2009/8/2 『ダンス・オブ・ヴァンパイア』
- 2009/8/15 『ダンス・オブ・ヴァンパイア』
- 2009/8/22 『ダンス・オブ・ヴァンパイア』
- 2009/8/25 『ダンス・オブ・ヴァンパイア』(東京前楽)
- 2009/8/30 『天翔ける風に』(東京楽)★
- 2009/10/7 『レ・ミゼラブル』
- 2009/11/7 『レ・ミゼラブル』★
- 2009/11/28 『パイレート・クィーン』(東京初日)
- 2009/12/5 『パイレート・クィーン』
- 2009/12/20 『パイレート・クィーン』
- 2009/12/24 『パイレート・クィーン』(東京前楽)
- 2009/12/25 『パイレート・クィーン』(東京楽)
- 2009/12/27 『シェルブールの雨傘』★
- 2009/1/25 『スーザンを探して』★
2008年の観劇回数は計28回だったのに比べると、計23回とやや少なくなっています。1月後半から3月半ば頃まで軽く体調を崩していたという事情はあるものの、もしかして今年は少しおサイフに優しい1年だった?と思いかけましたが、実は以下のとおり、山口さん出演作を見た回数は全く変わっていなかったりするのでした。しかも、割合はむしろ高くなっているという事実(^_^;)。
分類 | 2008年 | 2009年 |
---|---|---|
山口さん出演作 | 16回 | 16回 |
その他 | 12回 | 7回 |
合計 | 28回 | 23回 |
で、今年のマイベスト作品ですが、とても選択が難しいです。
作品としての出来(ストーリーはナンセンスで矛盾だらけなのに何故か面白い)やキャストの身体の張り方(クレーン搭乗、客席降りダッシュ、Tバックダンス, etc.)、ダンサーも含めたキャストの総合力、観客側の楽しみの多さ等から総合するとやはり『ダンス・オブ・ヴァンパイア』がベストだった、と思います。森山開次さんというダンサーを知ることができたのも収穫でした。
でも、『パイレート・クィーン』も私の中ではTdVと1、2を争っています。ストーリーが薄すぎるという大問題はありますが、音楽は本当に素敵でしたし、力のあるキャストがしっかり役の個性を作り上げていて遺憾なく実力を発揮しているのも嬉しかったです。
そして、山口さん&保坂さんの、観客側はもちろん歌い手側にも気持ちの良さそうなデュエットは、あまりにも飛び抜けすぎていました。
その他の作品では、『届かなかった手紙』『この森で天使はバスを降りた』が個人的にはベストだったと思います。
『手紙』は、閉鎖直前の劇場という空間も相まって、かつての親友に対し文字の力だけで遂げられる復讐の衝撃が、劇場の帰り道の真冬の冷え冷えとした空気の記憶とともに未だに心の奥底に絡みついています。舞台の上で一足歩むだけで氷のような復讐心を体現した今拓哉さんもさることながら、ナチズムの日常の中でごく自然に変貌していく親友を演じた高野力哉さんの演技も印象に残っています。
『この森で』は大塚ちひろちゃんの意外な、と言ったら失礼になりますが、辛い過去を背負った少女の成長を見事に表現した高い演技力に目を見開かされました。過去を告白するちひろちゃんと受け入れる土居裕子さんのせつなくも温かいデュエットも素晴らしかったです。そう言えば『パイレート・クィーン』で男尊女卑なダーナルを演じていた宮川浩さん、この作品でも「男は強く、嫁はおとなしく家にいるもの」という価値観を頑なに捨てない(彼の頑なさにもまた、とても重い理由があったのですが)男性を演じていました。
また、『天翔ける風に』の香寿たつきさんの自惚れと葛藤に満ちた男装の麗人ぶりと、何ともやるせない幕切れも忘れられません。
それから作品としては決してベストに入れられませんが、保坂知寿さんという役者の実力の片鱗を目の当たりに出来た『スーザンを探して』も自分の観劇歴の中で大きい節目となりました。スーザンを演じたまみさんこと真琴つばささんに関しても、あれからラジオやテレビでお声や姿を捕捉するたびに注目する習慣がすっかり付いてしまいました。
そして、そもそもは、『スーザン』も『この森で』も大浦みずきさん見たさにチケットを取ったものでした。こんなに凄いダンスと強烈な演技をする人がいたんだ、これからも是非この人の舞台を観ていきたい、と思った役者さんが若くして天に召されたのは、返す返すも悔しく残念なことです。
最後に、もう何度も観ている作品ですが『レ・ミゼラブル』。大好きな山口バルジャンを贅沢にも桜満開の金沢と帝劇と二ヶ所で観るという幸運を得られた上、今年は個性の全く異なる別所バルジャンでも観ることができました。新たにオーディションを実施するという2011年の公演で、バルジャンのキャストがどうなっているかは何とも言えませんが、総入れ替えになったとしても、(寂しいけれど)多分悔いはない、と思います。