日々記 観劇別館

観劇(主にミュージカル)の感想ブログです。はてなダイアリーから移行しました。

『レベッカ』の小説のジャンル?

結局今日も体調を気遣いすぎて、何もできなかった自分(しょんぼり)。でもネットだけはしています(自虐)。
そんな中、はてなで話題になっていた「1950年代電車中吊り広告」のサイトをぼんやり眺めていた所、ダヴィッド社発行の旧訳版『レベッカ』の中吊り広告の写真を発見いたしました(写真はこちら)。
多分、1949-50年発行のものか、1954年発行のものかのどちらかの広告と思われます。
詳しくはリンク先の写真をご覧いただきたいと思いますが、宣伝コピーのどこにも「サスペンス」の要素なし。一部のみ抜粋してみますと、
「開花期の少女から人妻になってゆく女性の微妙な心理の陰翳をするどく描破した名作!」
……このコピーからあの小説の展開を推測できる人がいたら凄いと思います。いや、ストーリーとしては全く間違いではありませんけれど*1
あと、映画への言及で、監督のヒッチコックじゃなくてマキシム役のローレンス・オリヴィエの方が前面に出ていることに出版社の意図を感じました。もしかしたら、この時代だとまだ日本ではヒッチコックよりオリヴィエの方がネームバリューがあったのかも知れませんが、多分、女性心理の陰翳とかオリヴィエとかを強調するあたりで『レベッカ』を「サスペンス」として売り出す気はなく、恐らくは女性向けに「文芸物」として売り出したかったんだろうな、と推測しています。サスペンスが果たして当時女性の食い付くジャンルだったかというのも疑問。
まあ、1950年代当時、「サスペンス」の適切な訳語がなかっただけという可能性もありますが(^_^;)*2。駄文失礼いたしました*3

*1:「『わたし』の妄想小説」という説もあります(^_^;)(某友人談)。

*2:「心理小説」?「恐怖小説」?それとも「ミステリ」で一括りしていて細かいジャンル分けはなかった?どなたか分かる方お教えください。

*3:と言うか、これだけの文章書くのに何1時間もかけているんだろう?>私 orz。