日々記 観劇別館

観劇(主にミュージカル)の感想ブログです。はてなダイアリーから移行しました。

『マリー・アントワネット』観劇感想(2007/5/12マチネ)

キャスト:マリー・アントワネット涼風真世 マルグリット・アルノー新妻聖子 アニエスデュシャン土居裕子 アクセル・フェルセン=今拓哉 ルイ16世石川禅 ボーマルシェ山路和弘 オルレアン公=鈴木綜馬 カリオストロ山口祐一郎 ルイ・ジョゼフ=川綱治加来 ルイ・シャルル=大久保祥太郎 マリー・テレーズ=黒沢ともよ

凱旋MAを三たび観劇して来ました。

折りしも今朝はレミゼ8月公演の先行予約発売ということで、9:30からコールを頑張りましたが、例によって希望日は販売開始15分以内に全て予定枚数終了という空しいアナウンスを耳にしたのみでした。8月のチケットはまだ1枚しか確保できておらず、せめてあと1回ぐらいは観ておきたいところです。来週の一般発売日にも再チャレンジするつもりですけれど、また外出する用事が入っているので、どこまでチャレンジできるかは微妙だったりします。
そんなわけでがっかりしつつ帝劇に向かおうとしたら、チケットを自宅に置き忘れるわ、携帯電話の充電を忘れて電池切れにするわで、徒歩で自宅最寄駅の間近まで来ていながら取って返すといううっかりぶり。それでもどうにか開演には間に合うことができました。

本日のチケットは人づてに確保をお願いしたものでしたが、F列、つまり前から6列目のセンターやや下手通路寄りという良席。それでも自分はカリオストロやフェルセンの表情をついついオペラグラスでどアップにして追ってしまうわけですが、それはさておき。あまりに舞台が近かったもので、これまで後ろの席からはチェックできなかったアンサンブルキャストの表情や細かな演技をついつい観察してしまいました。例えば2幕の首飾り事件の被告達の釈放シーンで、とある方が隣のおばあちゃんをさりげなく介添えしているとか、シャルルの隔離の時にテレーズ(ちなみにまたともよちゃんでした…)が2回も砂川直人さん演じる看守にぶん投げられているとか、ラストの処刑シーンでマリーを罵倒するだけでなく、辛辣な嘲笑を送っている見物人を発見する等々。いかに自分が今までMAでプリンシパルしか見ていなかったのかが良く分かりました。

マルグリットは凱旋では初めての聖子ちゃんでした。彼女の場合、初演の時点でマルグリットのキャラクターをかなり作り込んでいたこともあってか、玲奈ちゃんと比べると初演時との演技の差は大きくありませんでしたが、牢獄でのマリーとの対話が若干物腰柔らかになったような印象を受けました。
今さんは本日はどことなく声がかすれ気味に聴こえました。気のせいかも知れませんが「もしも」等で高音がやや苦しそうな感じでした。ただ、その分フェルセンの情熱や力強さは割り増しになっていたように思うのはひいき目でしょうか?
あと、凱旋公演の感想ではアニエスにほとんど触れておりませんでした。1幕の最初の登場からラストシーンまで1つもぶれずに自分を貫いている人物って、実はアニエスとフェルセンだけで、だからこの2人には割りと感情移入や共感がしやすいです。ただ、フェルセンの人物像も活かされ方もほぼ原作通りで、更に凱旋公演では相当人間臭さ(いや、男臭さというべきかも)を増しているのに対し、アニエスは原作と比べると、マルグリットの人物を浮き立たせるためとは言え本当にもったいない動かされ方をしているので(このことは昨年11月の記事にも書かせていただきました)、未だに観るたび「あー、惜しかったねぇ(泣)」と心の中で嘆いています。それでも重苦しい物語の中、アニエスの澄んだ歌声には毎回癒されているのでした。

以上は真面目な感想。ここからはおちゃらけた感想です。
まず、聖子マルグリット。彼女の熱唱している時の表情ってかなり勢い余って土石流を起こしてるみたいなので、久々に観ると玲奈マルグリットの端正な表情と比べてかなり目立ちました。でもまあ、あれはあれで空回りせず立派に成就している熱演(ほめているつもりです)の副産物なので、まあ良いかな、と思うことにしています。
それから、カリオストロ。1幕終盤で舞台上手に客席降りして下手のマルグリットをあっちあっち、と指差す場面の身振りが日を追うごとにぶんぶんと激しくなっております。お陰ですっかりそちらに注目して、気づいたらマルグリットは私の席のすぐ左横の通路をとっくに通り過ぎて舞台の階段にスタンバイ済みになっていました(^_^;)。
あと、オルレアン公の「私こそがふさわしい」の拍手煽り、噂には聞いてましたが本日ようやくお目にかかることができました。5月3日の観劇時にはやってくれなかったので。お約束、と分かっていても笑わせてもらいました。

もう1つ、前方席から観ると否応なく役者さん方の脚に視線が行ってしまうわけですが、どうやら今さんの足首が私のそれより細くくびれているということに、今日気づいてしまいました orz。いえ、今さんだけでなく、例えば山口さんの脚もいつも細い!長い!と思って眺めているのですが、フェルセンの膝下はタイツで、ふくらはぎに程よく筋肉がぴっちり付いているのが丸分かりなだけに、足首のくびれ具合が余計際立って見えたのだと思います。異性として侘しさを覚えた瞬間でした。

ということで、MA観劇も残すところあと1回となりました。次は5月27日の予定です。あれだけ文句を言っていたし、早くレミゼ開幕よ来い!と思っているにも関わらず、いざ閉幕が近づくと寂しいような気がするのは不思議なことです。