日々記 観劇別館

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『マリー・アントワネット』観劇感想(2007/5/3)

キャスト:マリー・アントワネット涼風真世 マルグリット・アルノー笹本玲奈 アニエスデュシャン土居裕子 アクセル・フェルセン=今拓哉 ルイ16世石川禅 ボーマルシェ山路和弘 オルレアン公=鈴木綜馬 カリオストロ山口祐一郎 ルイ・ジョゼフ=桝井賢斗 ルイ・シャルル=水谷一弥 マリー・テレーズ=黒沢ともよ

2回目の凱旋MA観劇でした。連休の最中ということもあり、普段空席だらけのMAもこの日は満席で、1幕クライマックスのセレモニー恒例の、国王陛下の客席を眺め渡しての一言でも「いっぱい」と仰っていました。
前回も書いたとおり、MAはお話と演出以外の要素で楽しむことに決めたので、今回はだいぶ気楽な気持ちで観ることが出来ました。また、大人向けミュージカル初観劇の連れ合いとも一緒でしたが、歌を安心して聴けるキャストが多いこともあり、それなりに楽しめたようです。

今フェルセンは前回以上に色香を放っていました。気球の場面で寝転がって駄々をこねるマリーを抱き起こして背中からぎゅっと抱きしめる。それだけのシーンなのにどうしてあんなに色っぽいのでしょうか。
初めて生の今さんを観たのは昨年10月の「AKURO」の敵役だったということもあって、割と悪役系をクールに時に熱くこなす、生真面目だけどチャレンジ精神旺盛な役者さんというのがこれまでの印象でした。今回の役柄においても生真面目なチャレンジャーという印象には変わりありませんが、へえ、こういうロマンチックな正統派の二枚目もこなされるんだ、と、登場する度にオペラグラスをロックオンしております。
続いて綜馬オルレアンですが、この日はややケレン味が薄めでした。多分それは客席にリーヴァイさんがいらしたからと推測されます。それでも歌は大変にパワフルで、「私こそがふさわしい」はショーストップ状態になってました。2幕でアニエスを襲おうとして止められる場面では、マルグリットに「がうっ!」と狂犬のように吠えかかっていて笑えました。
カリオストロの声も絶好調でした。これで彼の登場がぶつ切りでさえ無ければ、とつい無い物ねだりをしてしまいます。そして“ILLUSION”を聴くのはこの日で2回目でしたが、まだ曲を覚えられません。この曲、時代劇の挿入歌とかヒーロー物っぽくってちょっと……という声も聞こえてきますし、音痴の私にはやや難しいメロディなのだけれど、割と気に入っています。凱旋版でアルバムCDを録音発売するのが無理なら、宝塚の男役の曲みたいにシングルカットしてくれれば繰り返し聴けて良いのに、と更に無い物ねだりをしてみたり。

そして、カリオストロラムネも博多から空輸のロールケーキにもありつけなかった自分。そう言えば去年のTdVの時もとうとうコウモリラムネは買えずじまいでした。元々そんなにグッズに執着があるわけでもないのですが(でもクロリンバッジや団扇は持ってます)、自分が行く日に売り切れていると何だか寂しいですね。

縁が無いと言えばマリー・テレーズ。昨年のエリザベートで治加来くんの少年ルドルフに全く出会わなかったように、MAの初演以来、ともよちゃん以外のテレーズに未だお目にかかれていません。ともよちゃんが上手なので他のテレーズが印象に残っていないだけという可能性もありますが……。MAを観に行くのは後2回の予定なので、その間に一度ぐらいは違うテレーズが観られると良いなあ、と思います。