放送決定、地震発生による放送延期、そして放送日決定後から開始された携帯電話へのミステリー小説(問題編)配信を経て、待ちに待っていたNHKの視聴者参加型ミステリードラマ『探偵Xからの挑戦状!』第2回「ビスケット」(北村薫原作)が、ようやく放送になりました。
先週の回の放送時には大揺れがあり、番組中断というアクシデントが。ナマズさん、お願い、第2回では暴れないで!と祈った甲斐あり、今回は最後まできちんと放送されました。ほっ。
そして、ドラマの内容は……。
さながら巫(かんなぎ)弓彦探偵(現代日本人の、しかも人間の役!)、コスプレ大会でした(^o^)/。
真実が見えてしまうが故に「人知を越えた難事件」を解決する名探偵として生きる道を選び、しかし難事件は滅多に起きないため、日頃は様々なアルバイトで生計を立てる巫先生。
ドラマではたこ焼き屋の焼き手、ビアジョッキを運ぶ居酒屋店員、そして自転車で新聞配達に励む姿が見られました。舞台でもあんな短時間に衣装は替わりません。
探偵事務所での姿は普通のスーツ。巫先生にきっちりなり切った、一見クールな表情、声、台詞回しが、地味なスーツに似合っていて格好いい、と思ったのもつかの間、ドラマ後半の「回答編」では何と羽織袴で登場!和服の袖からすっと伸びた白い右手、そして長く綺麗な指にすっかりノックアウトされてしまいました(>▽<)。周囲の事件関係者の皆様より若干(1.5倍ぐらい?)体躯の縮尺が大きいように見えましたが、それは気にしないことにします(笑)。
ちなみに、このドラマは小説の事前配信を行うとともに、視聴者による犯人推理投票募集を行っています。
私も今回は投票しました。犯人当ては見事外れてしまいましたが、ヒントには半分手が届いていた、と言った所でしょうか。
このように書きますと、あたかもドラマを見ている間は、専らコスプレ堪能と謎解きに励んでいたかのように見えますが、他方、巫先生のクールなようでいてどこか哀しみを湛えた、かつ少しでも手を触れたらくしゃっと崩れそうな表情が大変に印象深く、私の中での巫先生のイメージとも合っていました。NHKさん、必然性のある山口さんの起用をいつもありがとうございます!
真面目な話、どなたか、山口さんを巫先生に据えてドラマ撮ってくれないものでしょうか?原作の中編「冬のオペラ」では巫先生、40歳前後というやや若い設定ではありますが、山口さんならまだ行ける筈です、きっと。
なお、「冬のオペラ」はラスト数ページを残してまだ読み切っておりません。ドラマと同じで、展開があまりにも哀しすぎるのです。
そして明日は2週間ぶりのレミゼ観劇。舞台上に展開される山口バルジャンの波乱の半生と、今期初めての今ジャベールに没頭するのを、今から心待ちにしています。