日々記 観劇別館

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『CLUB SEVEN another place II』初日感想(2025.10.04 12:00開演 有楽町よみうりホール)

キャスト:
玉野和紀 吉野圭吾 東山義久 西村直人 原田優一 内海啓貴 蒼木陣 北翔海莉 妃海風

有楽町よみうりホールにて毎年恒例のエンターテインメント・ショー『CLUB SEVEN another place II』の初日公演を鑑賞してまいりました。

今回はA・Bの2つの公演パターンのうち、Aパターンでの鑑賞でした。毎回どちらか片方しか観られていないので、「もう片方も観たい」と思うのですが、大体時間がないのです……。

CLUB SEVENシリーズは何度か観ていますが、いつもキャストの身体を張ったエンターテインメント、特に年長者4名(玉野さん、吉野さん、東山さん、西村さん)のタフさ加減を目の当たりにすると、我が身から生きる力が湧いてくる感触を覚えます。

皆様プロフェッショナルである一方で、決して一滴の水も漏らさぬパーフェクトではなく、人間味溢れる姿もたっぷり見せてくれる所が良いのです。しかも、公演内容がA・Bの2パターンあって覚えることも多くてハードな筈なのに、皆様、演じることが実に楽しそうなので、観ている方もうれしくなります。

今回、特に印象に残ったのは、北翔海莉さん&妃海風さんという元宝塚星組トップコンビのお二方でしす。セルフパロディ的なガイズ&ドールズ風カップルを華麗に魅せてくれたと思えば、別の場面では見事なハーモニーでデュエットを披露したり、お二人それぞれに豪快なコメディエンヌぶりを発揮したりと、そこかしこで魅力を振りまいていました。

星組コンビとは違う意味で時々目が釘付けにさせられたのは、東山さん。ダンスも演技もちょっとした身のこなしがいちいちダイナミックで美しいので、感嘆の声を上げていました。

……と、書きかけていたら、東山さんがご負傷のため10月7日昼公演から一部演出変更の発表が! くれぐれもご無理なさりませんようにお願いします。

www.tohostage.com

 

それにしても毎回思うのは、
「これ、映像化は難しいよね」
ということです。

アンディーママやツタン仮面とスフィンクスの爆笑コントや、足ツボマットなわとびはともかく。

いっくんやヨシオさんのものまねネタはともかく(本気で笑いすぎて窒息しかけましたが)。

海賊王とか紅白けん玉とかもともかく(これも爆笑し過ぎてお腹が痛くなりました)。

純粋に、五十音順メドレーなどの曲の版権の関係で無理だろうな、とわかっています。

なので、1幕の「奇跡」も、2幕の某さんの明菜ちゃんも別の某さんの聖子ちゃんも劇場限りのお楽しみ、眼福ということで、謹んで心の神殿に奉ることにいたします。

ちなみに、フリートークでのご発言によれば、玉野さんも西村さんも、初日を迎えての心の色は偶然にも同じ「虹色」だそうです。吉野さんも「虹色」らしいですが、それはさすがにネタかと……。また、どなたかが、「原田さんの色気がすごい」と仰っていて、確かに! と納得していました。

最後に、よみうりホールという会場ですが、何と申しますか、あの昭和感が良いですね。個人的にはクリエ辺りよりも、CLUB SEVENの狙った下世話さも麗しさもごった煮な世界観に絶妙に合っている気がしています。

既に怪我人は出てしまっていますが、せめてキャストが全員欠けることなく大阪公演まで完走されることを、心よりお祈り申し上げております。