日々記 観劇別館

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『レディ・ベス』製作発表レポート感想

東宝のサイトで公開されている、本年11月18日に開催された『レディ・ベス』の製作発表レポートを読みました。
通常、観劇に当たっては、音楽や物語に対する予備知識、まで行かないまでも事前情報は極力頭に入れないで楽しみたい、と考えています。
しかし、今回、リーヴァイさんの音楽に関するキャスト、特に山口さんのコメントとリーヴァイさんご自身からのコメントを読み、そして歌唱披露動画を聴いて、ああ、この演目でまたリーヴァイさんの音楽を耳にできるのは実にありがたいことなのだ、と思い始めています。
あのM.A.だって楽曲の旋律の美しさは未だに心に刻まれているし*1、例えば脚本家がしくじったとしても*2、音楽を聴くためだけでも帝劇に通うには、幸いわが家はそう遠い距離ではないぞ、とまで考えているところです。
いいんです。所詮単純な自分なのです。これでシナリオが頭でっかちでなく、辛辣かつユーモラスに人間を活写し、かつ演出がドラマティックで見た目も中身もセンス良く、シナリオと音楽のバランスを崩さず、更にダンスの見せ場も確保してくれれば、更に言うことはありません。……あれ?音楽さえ聴ければ良いはずなのにおかしいなあ。

なお、M.A.もそうでしたが、海外上演の先例がないということは、当たるも八卦、当たらぬも、な怖さがある一方で、海外のハイレベルのキャストと比べられる怖さがないということでもあります。その点では「ワールドプレミア」もキャストに取っては、緊張こそあれど、意外と悪くないのかも知れません。
ただ、歌唱については、特に女性の場合、西洋人に比べて身体の造りの面でハンデがあるのは否定できません。あくまで日本人の身体という制限の多い器でどれだけ表現できるか?を見極められれば良い、と今回は思っています。

ちなみに、今回は製作発表のオーディエンス募集には応募すらしませんでした。ちょっと本業の関係で目先の予定が読めない所がありましたので。残念でしたが、レポートを読みつつ現場の雰囲気の脳内再現に勤しんでいます。これからきっと、他の演劇ニュースやプレイガイドのサイトでも、東宝公式のレポートでは省かれた美味しいけれど細かすぎる部分を補完してくれるレポートが公開される筈ですので、しばらくはそれを楽しみに過ごすつもりです。

あ、書き忘れてましたが、山口さんのロジャー・アスカムの扮装写真とコメント映像ももちろんチェックしました。ごく私的な印象であり、何故かは分かりませんが、止め絵の写真より動画の方が、この方の綺麗さが際立っているように思います。
製作発表での、若い人はともかく、自分は何年も先にどうなっているか分からない(でも頑張る)、という趣旨の発言に、今年1月以降のファンとしての空虚な日々を思い返し思いを馳せ、本当に一瞬先のことは分からない、と不安を覚える一方、まだまだ飽きずにもうしばらく、何年も先にも付いていきますよ!と考えるなどしております。

*1:まあ、これはその後何度かウィーンミュージカルコンサートで聴いたから、と言う事情ももちろんありますが(笑)。

*2:クンツェさんは単純にはしくじらないと思いますが。