日々記 観劇別館

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Perfume 3rd Tour 「JPN」感想(2012.1.28さいたまスーパーアリーナ)

またまたPerfumeライブに参加してまいりました。
さいたま新都心、初めて行きましたが、地理に疎いもので、自宅から意外と近かったことに軽い驚き。車で1時間しかかからない場所だとは。今回は人の運転で現地まで赴きましたが、さいたま芸術劇場も近いようですし、いずれは自力で運転していくことも考えねば、と思っている所です*1
そんな調子なので、当然さいたまスーパーアリーナについてもお初でした。とにかくでっかいアリーナです。神戸の会場だった神戸ワールド記念ホールの1.5倍はあるという印象。

さて、ライブの感想です。
座席はステージに向かって下手側、センターステージよりやや前方のブロックでした。神戸の時はステージに向かって上手側、センターステージの真横でしたので、ステージの見え方はほぼ真逆。Perfumeの3人がセンターステージで歌っている時は、ダンスフォーメーションの関係もあって、3人の後ろ姿を眺める方が多かったです。
3人は、神戸の時は初日ということもあって若干力み過ぎて疲れているかも?と感じた所もありましたが、ツアー2ヶ所目となる今回はそんなこともなく、終始安定して伸びやかにパワフルに、格好可愛いショーを展開してくれていました。
セットリストはここには書けませんが、アンコール曲のうち1曲が神戸とは異なっていました。
あと、箱が大きい故に、演出も少々違ったものになっており、特に前方ステージから遠い座席ブロックの方には嬉しいサプライズがありました。ああいったサプライズは、一歩間違えると前方席ブロックの観客が取り残されてしまうリスクがあるものですが(実際、MC中に取り残されているっぽい方が私のいたブロック周辺にいました)、そこは流石Perfume、会場全体で楽しめるイベントも抜かりなく用意してくれていて、大いに笑わせてもらいました。あ〜ちゃん足早すぎだよ、あ〜ちゃん。ダンスシューズ、ピンヒールなのに。

終演間際、3人の退場直後に、5月8〜12日にかけて武道館で追加公演、5月26日に沖縄の宜野湾海浜公園でツアーファイナル公演開催との発表がありました。
……武道館には行きたいんですよ、行きたいんですけどね。武道館1〜3日目は平日。そして一番参加が容易そうな12日(土)は、チケットが当たればですが『エリザベート』の山口トート初日がっ!私の中でPerfumeはまだ神棚には上がってくれていないので、ここは多分エリザ優先。これは平日公演で検討せざるを得ないかも(>_<)。

以下は蛇足です。
ずっとずっと、ライブ前半終了時のMCでのあ〜ちゃんの発言に関して、思いを巡らせています。
あ〜ちゃんを初めとするPerfumeの3人は、今回のライブツアーで、昨年起きたあの出来事について、直接的なワードを一切使いません。これは神戸のライブでも同じでした。神戸の時は、ライブを行うことに対する万感の思いを匂わせながらも、言葉を選びながらつとめてさらりと語っていたように思います。
しかし今回の彼女は、やはり直接的なワードは避けながらも、神戸の時よりもかなり踏み込んだ言葉で、あの出来事に対する自分達の思いを語ってくれていました。神戸でさらりとしか語らなかったのは、神戸のお客さんはあえて具体的な言葉を口にしなくても、シンプルな言葉だけで分かってくれるに違いないと考えたのか、あるいは神戸という土地で、重篤な被害は受けなかった自分が、分かったつもりで踏み込んだ言葉で語るのは難しいと考えたのかは、私は当たり前ですがあ〜ちゃん本人ではないので何とも分かりません。
あ〜ちゃんの発言の骨子はこんな感じだったと思います。
苦境に置かれた人々について、報道などで分かったつもりではいても、そして節電に励んでも、自分達は普通の暮らしを送れている。そんな中で、こうした仕事を続けることへの葛藤もある。
でも、自分達の曲を励みにしているというメッセージをくれる人達がいることで、こうしてライブを行うことができる。皆、受験で志望校に落ちたりとか、苦しいことがあっても、どうか夢を諦めないでほしい。
そして、このライブは最高のスタッフにも支えられている。そういうライブをやれることは幸せなことである。

実際はあの広島訛りの独特の愛らしい口調で、ゆっくりじっくりと言葉を選びながら語ってくれていたのですが、上手く伝えられないのがもどかしいです。
あの日の後、忘れてはいけないこと、まだ解決に至れていないことはあまりにもたくさんあります。しかし、その一方で、取り戻すことが可能な場所では取り戻されていく日常。そんな中で「私達に、できること」(ライブ中に流れたインターミッションの映像の台詞より)は何であるか?Perfumeの3人に取って、その答えの1つがこのライブツアーなのかも知れません。
しかし、決してそれが唯一の答えではないことを、3人は誰よりも深く知っている筈。
彼女達がたびたびライブの中で口にする、
「皆さんはライブを『聴きに』来たのではない。ライブを『しに』来たのだ」
という言葉。よく「元気をもらう」という言葉を聞きますが、Perfumeのライブは「元気をもらう」のではなく、ステージ上の3人も含めて皆が「自分の力で元気になる」場なのだと思います。同様に、「できること」の答えはPerfumeだけが考えるのではなく、元気になった皆も一緒に考えて欲しい、ということなのだとも考えています。
ただ、自分の真ん前の席に微妙にアウェイな感じの人達がいたような。Perfumeが何者か良く分からず、人づてにチケを贈られる等して来場してしまったのか、事情は良く分かりませんが、全員が等しく元気になってるわけではない、というのはあると思われます(T_T)。難しいですね。

以上、蛇足でした。今後、2〜4月のツアーを追いかける予定はないので、ひとまずはしばらく彼女達に会うことはないのですが、新潟、福岡、名古屋、静岡、大阪、広島、愛媛、仙台、そして札幌と続く地方ツアーの成功と、ライブに参加される皆様の幸せを心より願っております。

*1:直近の関心ある公演は『シンベリン』ですがチケットは未確保です(^_^;)。