日々記 観劇別館

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「40周年記念 ベルサイユのばら展」感想

9月16日、ガラコンを観た帰路、銀座松屋に足を伸ばし、ベルばら展(公式サイト)を見てまいりました。
展覧会は、「コミック〜ベルばらオリジナル〜」「舞台〜宝塚歌劇版ベルばら〜」「映像〜アニメ版ベルばら〜」「そして今〜広がるベルばらの世界」の4部構成になっていました。
会場には老若男女、10代以上のあらゆる世代が訪れており、改めて多世代・多方面でのベルばら人気を実感しました。20〜30代前半ぐらいの男性が、連れのベルばら未読らしき女性に作品解説を試みているという場面なんていうのも、複数見かけたりしました。
展示で圧巻だったのはやはり原作の生原稿展示です。コミックは印刷されたものは美しくても、生原稿はそんなに綺麗ではない、と勝手に思っていましたが、さにあらず、ベルばらの生原稿はきわめて美麗でした。何せオスカルの顔にほとんど修正液が使われていない!他の登場人物の顔も、あるページの若いフェルゼンの目元に少し修正が入っている程度で、修正液の大半は人物以外の部分に留められていました。
宝塚版(以下、「ヅカばら」)は、残念ながら生で観たことがありません。20年以上昔、NHK(当時の地上波)で放映された雪組の一路オスカル版公演や、その後YouTube等で放流されていた涼風オスカル版のさわりを観た程度です。
ヅカばらコーナーでは過去の公演ポスターが展示されていた他、2001年以降のヅカばら舞台映像ハイライト(15分間)が上映されていました。花總アントワネットや朝海オスカル、綺麗だったんだねぇ、瀬奈さんもアンドレやったんだねぇ、等と吸い寄せられていましたが、生舞台は未だに観たことがないものの、テレビ放映等で自分が馴染んでいた1980年代末期〜90年代の舞台映像はなかったため、若干欲求不満に。これが後からの衝動買いに繋がります。
続いてアニメ版のベルばら(以下、「アニばら」)コーナー。アニばらは知らない人は全く知らないでしょうし、世代も選ぶと思いますが、実は自分の場合アニばらから入った世代なので、それなりに思い入れがあったりします。小学生の頃ももちろん見ていましたが、大学生の頃にちょうどあった再放送をこまめにチェックしていた者としては、姫野美智さんによるエンディングテーマのカラーイラストの原画を見られたのは非常に嬉しかったです。原画が意外と小さかったのに驚きました。セルと同じぐらいかやや大きいサイズだったと思います。
ちなみに、セル画も展示されていましたが、アニメは撮影された映像の出来でなんぼ、と考えているもので、セル画そのものにはそんなに興味がなかったりするのでした(^_^;)。
最後のコーナー「広がるベルばらの世界」は、要は翻訳版や公式スピンオフ『ベルばらKids』の世界でした。理代子先生のインタビュー映像も流れていましたが、既にここまででかなり興奮して疲れ切っていたので余力がなく、あまりきちんと見られていません。
そんな感じで疲れ切ってお腹いっぱいで迎えた最後のコーナーは、公式グッズ販売コーナー。先日のエリザベート展のグッズコーナーの2倍以上のスペースはあったと思います。そして、展覧会パンフレットや記念ムックを手にして歩く目の前に、1991年月組ベルばら公演(涼風オスカル・天海アンドレ)のDVDが出現。あ、私の知ってる時代のベルばらだ、と思った瞬間、購入を決めていました。ヅカDVDって高いのに。
結局これだけ購入しました(写真)。

数量こそ少ないですが、DVDと本2冊は単価としてはお財布にはあまり優しくなかったです(^_^;)。
ちなみに写真に写っているピンクの表紙の『池田理代子の世界』(asin:4022724242)は書下ろしとか初期作品収録が目当てではなく、完全に対談やインタビュー目当てで買いました。木原敏江さんとの対談も大変懐かしく読みましたが、意外にも面白かったのはよしながふみさん(残念ながら作品は未読です)のインタビュー。特によしながさんのアンドレ論が興味深かったです。作中におけるアンドレの、オスカルを愛するあまりの数々の言動への容赦ないツッコミが笑えるとともに、彼への半端無い愛情が感じられる内容でした。