日々記 観劇別館

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『モーツァルト!』開幕直前イベント参加レポート

本日開催されたM!のイベント抽選に当たりましたので、急遽出かけてまいりました。
この種の東宝公式イベントの抽選に当たったのは初めてだったため、とにかく遅刻だけは避けたい、と、開始20分ほど前に帝劇に到着。正面入口で当選ハガキの回収および身分証の確認後、中に入ると茶封筒がずらり。封筒を取って中を開くとチケットが出てくる仕組みになっていました。チケットは通常の東宝発行の物と同じ用紙に印刷されていました。金額の代わりに「御招待(非売品)」と印字されているのが通常のチケットと違う所です。座席は1階I列の上手サブセン。割と見やすい席でした。
入場時にイベント参加記念のお土産が配られました。M!のチラシと同じ写真柄のクリアファイルとステッカーでした。中には旧チラシと新チラシが2枚セットで入っていました。

余談ながら、通常の公演では地下入口から帝劇への入場が可能ですが、どうも今回は不可になっていたようです(地下鉄経由で来場した友人談)。今後再び帝劇のイベントに参加する機会があったら気をつけようと思います。

そして、13:00にいよいよイベント開幕。
最初はM!のいつものプロモ映像が大スクリーンで流れました。大写しになるヴォルフや猊下を眺めつつ、M!も新感線のゲキシネみたいに映像上映しないかな、と一瞬思ったりしておりました。

映像が終わるとともにアルコ伯爵こと武岡さんが司会で登場されました。6月のクリエのコンサートに続いて司会で登板の武岡さんは少し緊張気味のご様子。本日のご招待について、3,000名の応募に対し、約1,000名が当選というお話がありました。ということは3分の1という高確率。どうりでクジ運の悪さでは定評のある自分に運が巡ってきた筈です。恐らく連休明けという時期もあってスケジュールが調整しづらく、応募を諦めた方も多かったのではないかと察しております。
イベントの構成についても、まずミニトークショー、歌披露、またミニトークショー、歌披露、という形で進めます、と武岡さんから説明があり、まずはミニトークショー第一弾という事で、新ヴォルフ役の山崎くん、コンス役の島袋さん、セシリアママ役の阿知波さん、シカネーダー役の吉野さんが舞台に登場しました。そしてお1人ずつコメント。

最初の山崎くんからは、M!の稽古場のぬるい……じゃなくて温かい雰囲気、気軽に声をかけてくださる他キャストの皆さんに助けられています、という発言。小池先生からは体育会系の激しい動きを要求されていることにも言及し、ここで阿知波さんから、この間も傷を作って血が出ていたとの証言もありました。かなりハードそう(^_^;)。昨日(10月12日)には初めて1幕の通し稽古を行ったそうです。ということは山口さん、通し稽古を終えた後そのままトートに変身してエリザに出演してるのか、そりゃ風の便りに聞く昨日のご様子が疲れてて当たり前だわ、と1人こっそり納得していました。
次に島袋さんの発言は……あまりきちんとは覚えていないのですが、確か、前回忘れないぞと思ってた演技を意外に忘れていて大変です、という内容だったと思います。
続いて阿知波さん、前々回(2005年)は娘が3人(月替わりのトリプルキャスト)だった為毎日終演後に稽古で大変でしたが、今回は1人だから楽!と仰ってました。島袋さんはママが稽古場で面白いことをしたり言ったりすると真似したがるなど、結構打ち解けている様子。
最後に吉野さん。今回の公演では何とシカネーダーの振付が80%変わっているそうです。稽古中油断すると古い振りが出てしまい困ったそうですが、今は複数キャストとのお稽古を経て克服されているようです。吉野さん、退場前に武岡さんから「物真似とかしないの?」と何度か振られていましたが、ひたすら固辞し、演らずじまい。ちょっと観てみたかった気もします。

……思えばトークショーがまともに進行したのはここまでだったような気がします。

トークショー第一弾終了後は、ピアノのみの伴奏で山崎くんから「僕こそ音楽」、島袋さんから「ダンスはやめられない」が2曲続けて披露されました。歌に入る前の曲紹介で、武岡さんが間違って2曲目を「ダンスは忘れない」と曲紹介したまま立ち去ってしまい、それを困った様に笑いながら山崎くんが見送っていました。武岡さんからは曲終了後にお詫びと訂正がありました。
山崎くん、流石に良く通る素敵な歌声でした。表情も豊かすぎるくらい豊かで、以前製作発表の映像で観た時よりはずっと歌が身体に染みこんでいると感じました。
島袋さんは、普通に上手いな、と思いました。ただ、役に入らずあくまで音楽として歌っていたので、実際に演じた時にコンスとして成立するかは、今日観ただけでは何とも申し上げられません。

続いてミニトークショー第二弾。続投ヴォルフの井上くん、山崎くん、男爵夫人の涼風さんに香寿さん、そしていよいよ山口猊下の登場です。

……と思ったら、山口猊下、いきなり客席に下りて最前列の皆様と次々に握手を開始するではありませんか。慌てて止めようとした井上くんをも巻き込もうとするも、すぐ連れ戻されていました。そして武岡さん呆然。クリエのコンサートでもかなり猊下に振り回されていたように思いますが、今回もまた受難と相成ってしまったようです。

猊下が何とか舞台上に戻った所で、イベント参加前から懸案事項であった出で立ちをチェック。
髪型はいつもの洗いっぱなしの、栗色に染め上げられたやや長めのカッパ頭でした(笑)。お顔は多分ノーメイク。そしてお召し物はとてもカジュアルなグレーのソフトな生地のスーツに、かなりラフな紅白(正確にはオレンジに青、白のようです)の縦縞チェックのシャツ。どちらも過去にどこかで見たことのある洋服ですが……。本当、舞台以外での自分をいかに麗しく見せるかに、とことん無関心な方なのだと改めて実感いたしました。舞台上で、現在演じているトートのように、ポーズの一つ一つが客席から見て美しく見えるようあれ程気を配っている方も少ないと思うのですけれど、何故素の状態だとああなってしまうのでしょう(嘆息)。

ここからは山口猊下の身体を厭わない暴走、そしてあまりにラフ過ぎる出で立ちに私も脱力し、かつ笑いの渦に落ちてしまったため、断片的な記憶となることをお許しください。

舞台上の猊下はまだ動きを止めようとしません。
そう言えば思い出しましたが、最初の舞台登場時だかこの時だか記憶が怪しいですが、
「今日は2階には人がいないのー?」
とか叫んでいたような気がします。確かに2階席も使えば当選確率が2分の1以上に増えたような気はしますが、そこはあまり突っ込まない方が(^_^;;)。
そして突如、抽選による両ヴォルフとの握手会やらハグ会やらを提案し客席を煽り始めました。そんな彼を懸命にフォローし流れを引き戻す井上くんと武岡さん。そして、頑張れ芳雄、今日は市村先輩がいないから猊下を止められるのは君だけだ!と、客席からひっそり応援を送る私(^_^)。

井上くんがせっかく舞台への登場時にルドルフの扉*1から出てくるボケをかましたのに猊下に持って行かれた、的なことを言っていたような気がしますが、それがどのタイミングだったか良く覚えておらず残念です。

そうしているうちに、井上くん、猊下の暴走ストップに何とか成功したようで、ここからようやく本来のトークショー第二弾開始です。
井上くんは体育会系でしごかれている山崎くんに対抗して、自分もアクティブに行きたい、と宣言していました。今までになくやり甲斐がある、と言いかけて、いや、今までがやり甲斐がなかった訳ではないですよ、という自己フォローなどもありました。
続いて、再び山崎くんから、16歳時にM!の初演を観劇したという発言が。彼を弄る現31歳の井上くんのオジさんという言葉に対し、猊下も微反応していました。続いてオバさんを一応自称してみせますが、実際にそう思っているようにはあまり見えない涼風さんから、クンツェ&リーヴァイの歌が歌えることは嬉しい、とのご挨拶。香寿さんのご挨拶内容を残念ながら失念してしまいましたが、至極真っ当な内容だったことだけは覚えています。

そして、肝心の猊下発言の記憶が曖昧です。確か、今はエリザで気取っているけれど(笑)、猊下は本当に傲慢でいばった役なので武岡さんごめんなさい、と言いながらぺこりと頭を下げていました。それを聞いて恐縮する武岡さんに、これも「確か」になってしまいますが、いや、ここだけだからと答えていました。多分、稽古場や本番ではちゃんと猊下になるから、という意味だったのだと思います。

トークショー第二弾終了後は、涼風さん&香寿さん、男爵夫人なお2人のデュエットで「星から降る金」の披露がありました。今回は若い3人中心だと思っていたので、まさかお2人の、しかもデュエットが聴けるなどとは夢にも思いませんでした。

分担は1番が香寿さん、2番が涼風さん。香寿さんは割と役に成り切って歌っていましたが、その雰囲気に全く合わせることなく『レベッカ』のダニーばりの低音で凛々しく歌いだす涼風さん(^_^;)。それでも、お2人のハモりは最高で、今日一番感動した歌は実はこれでした。現シシィ達もこれ位聴かせてくれたらな、とつい贅沢を言ってしまいます*2

お2人の歌唱後はアンサンブルさん達も全員登場しました。男性陣の砂川さん、KENTAROさん、松澤さん。女性陣の秋園さん、石田さん、樺島さん、そして徳垣さん、と他作品でもよくお見かけしている方々。
その後、井上くんメインで「影を逃れて」を合唱していました。。歌唱後に井上くんから「山口さんもちょっと歌って下さいましたし」の発言。すかさず猊下から「いっぱい歌ったよぉ〜!」の反論。マイクなしでもI列まで余裕で聞こえました。対して井上くんからは「地声でありがとうございました」とお返事が(笑)。

合唱後はそのまま、。キャストの集合写真を撮影するマスコミ向けフォトセッションに突入いたしました。そして前述の通りのユルい服装で涼風さん&井上くんに挟まれ写る猊下参考写真)。

イベントは13:58に終了いたしました。僅か1時間とは思えないほどぎゅっと中身の詰まったイベントでした。
そして山口さん、エネルギーを要する役であるトートを演じ、M!のお稽古もこなされる合間の休演日のこのイベントへのご出演、本当にお疲れ様でした。例え客席を温め盛り上げようとするささやかな気遣いが暴走しようとも、そのお気持ちはしかとありがたく受け止めました。山口トート楽まで残り4公演。どうぞお元気で乗り切られますように願っております。

*1:舞台上には公演中のエリザの大道具が置いてありました。

*2:いや、ダブルシシィはデュエットしませんから。