日々記 観劇別館

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『レベッカ』最新プロモーション映像をYouTubeで

YouTubeのTohoChannelで『レベッカ』最新プロモーション映像(大劇場版)を観ました。
涼風ダンヴァースの舞台での歌声を初めて聴きましたが、シルビアダンヴァースに比べると声質が高めな分迫力は薄いかも?と思いきや、2幕最初で「わたし」を追い詰める時の表情に、感情が薄そうな分何とも言えない得体の知れなさがあり、かなり背筋がぞくっとしました。これはこれでダンヴァースとして「あり」だと思います。
そしてマキシムの映像が多いのはファンにとっては非常に喜ばしい限りです。私は2幕でマキシムが「わたし」に告白した後に、長い手とすらりとした指を惜しみなくすっと伸ばしてぎゅぎゅっときつく抱き締める場面が、何故だか絵面的に好きでたまらないのですが、最初のプロモ映像に引き続き、今回の映像でもその場面をしっかり入れてくれているのは大変にありがたいです。
また、聞くところによれば終幕でのマキシムの演技が初演とは変わっているらしいですが、確かに該当する場面らしき映像を観ると、初演時にまとっていたどこか虚ろな雰囲気が消えてやや力強くなっているように見えます。これはとても嬉しい変更です。
あまり実際に生の舞台を観る前から先入観を脳裏に植え付けるのは良くないのかも知れませんが、こらえ性がないのでついプロモ映像に手を出してしまいました。でも、図らずも『レプリークBis』最新号で、マキシムの役作りに際して「自分の内から立ち上がってくるイメージや感情と資料とは区別して」いる、と山口さんが仰っていましたが、それと同じく今回の映像のイメージを目と耳を通して一方的に脳内に取り込むのと、劇場の客席で全身を使って生の役者さん達から受け止めたイメージを体内に反響させて多くは喝采、たまにブーイングとして投げ返すのとでは全く異なっているに違いない、と思い、2つの体験はそれぞれ脳内で別の引き出しにしまうのが正しい態度と考えています*1
もっとも、いくら引き出しが別だとしても、あまり映像をリピりまくっているとイメージの残像が強く焼き付きすぎて取れなくなってしまいそうなので、劇場に行く直前の視聴はほどほどにしておこうと思っております。特に今回の映像はツボにはまりまくりですし……危ない危ない。

*1:しかし記憶を取り出す時にうっかり違う引き出しを開けてしまうと、きっと大変なことに(^_^;)。