日々記 観劇別館

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『レベッカ』ハイライト・スタジオ録音盤試聴感想

というわけで、3月5日に届いた「ミュージカル『レベッカ』ハイライト・スタジオ録音盤」CDを試聴しました。
スタジオ録音ということで、当たり前ですが役者さん方が同じ歌を歌っていても、劇場で聴くのとは全く空気の張り詰め方が違うと感じました。例えば「神よなぜ」は山口さん、舞台では最初から最後までこんなに甘い声で通して歌うことは絶対にないでしょう。
特に初演メンバーではない涼風さんは聴き手側に役柄のイメージがない分、歌が劇中の「台詞」としてではなく純粋に「音楽」として聞こえてきます。あくまでその限りで聴いた印象ではありますが、涼風ダンヴァースはシルビアダンヴァースよりも「女」全開、ウェットでまとわりつくような情念を発揮してくれるのではないかと期待しております。
山口さんの歌は、新曲「幸せの風景」、「神よなぜ」、そしてちひろちゃんとのデュエット「夜を越えて」の3曲収録されています。初めて聴く「幸せの風景」は、僅か2分29秒という短さですが、聴いていて恥ずかしくなるほどにマキシムが(心の中で)「わたし」に不器用に、それでいてラブラブ直球ストレートで囁きかける、めちゃくちゃ甘い歌でした。
CDのクレジットによれば今年1月から2月にかけての録音だということなので、きっとこの後お稽古を経て劇場ではまた違う歌い方になっているでしょうし、3ヶ月以上の公演期間中にも恐らく変わっていくことでしょう。否、山口さんの場合は板の上で日々歌い方が「化けていく」と言う方が適切かも知れません。

このCDを聴いてみて、ますます「早く劇場で生の大劇場版『レベッカ』を観たい、聴きたい!」というわくわく感に満ちまくっています。山口さんだけでなく、ちひろちゃん、シルビアさん、涼風さん、寿さん、そしてCDには参加されていない禅さんや吉野さんを初めとする他キャストの皆さんの勇姿は、やはり劇場で見届けたいです。

以下は番外感想です。
CDそのものとは全く関係ありませんが、「神よなぜ」を聴くと、あのトレンチコートを「着崩すことを知らない」(FCイベントでのとあるファンの方のご発言より)マキシムが、銭形警部のように帽子をきっちり被って苦悩する姿が昨日のことのようにありありと蘇ってきます。ついでにFCイベントでの実に特徴を良くつかんだファンの方の振り真似までおまけで連想してしまい、もう笑うしかないと申しましょうか(^_^;;)。