ミュージカル「ウィキッド」劇団四季版
しばらく前に買った物ですが、例によってしばらく放置してしまい、やっと通しで聴きました。
以下、感想を箇条書きいたします。
- 全員歌が上手いミュージカルって素敵。
劇団四季、年々役者の個性が均質化されているような気がしないでもありませんが、やっぱり流石、どのキャストの歌も耳に心地良いです。東宝ミュージカルのCDみたいに無理矢理ライブ録音して下手にノイズカットして音質を劣化させるのではなく、スタジオ録音でありながら臨場感が損なわれないよう工夫してくれているからかも知れません。
- フィエロ王子の歌声
役者は李涛さん。舞台を観た時は「どこがイケメンじゃ」等とつまらない感想に囚われてましたが、実は意外と綺麗な声で歌っていたんだなあ、と今更気づきました。
- ハイライト盤だから仕方ないのだけど……。
1回でも実際の『ウィキッド』を観劇した人向け、あるいは純粋にミュージカルナンバーを楽しみたい人向けのCDだと思いました。このCDでウィキッドのストーリーを追いかけるのは難しいです。例えばブリキの木こりは前段階のストーリーなしにいきなり出てきてエルフィへの恨み節を歌う上、彼に深く関わるネッサ(エルフィの妹)も全く登場しないので、彼の真実は観た人でないと分からないのがその一例。
- で、オチは?
真のフィナーレがそっくりカットされているので、CDを聴いてから舞台を観に行く人はさぞかしびっくりするのではないでしょうか。劇場に行った人限定の楽しみを残してくれているのかも知れませんが。
通しで聴いてみると、やっぱり1幕クライマックスで歌われる「自由を求めて」(Defying Gravity)が好きかな。BWキャスト盤も改めて聴いてみましたが、エルフィとグリンダのハモりが綺麗で良いです。