日々記 観劇別館

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『篤姫』第24回

今週はリアルタイムで視聴いたしました。
篤姫と公方様・家定が連珠を通じて腹を割った会話をしながら、確かな信頼で結ばれていく様子が本当に丁寧に描かれていて、それは観ていて微笑ましかったんですが、今回怖かったのは側室お志賀。あの大量の赤い折り鶴は一体……。以前1回だけ観た昼ドラ『安宅家の人々』で、主人公の無垢な夫がバラの花をむしり取って床に敷き詰める場面を思い出してしまいました。
立ったままでの謁見を、というハリスの希望に対し、篤姫の入れ知恵により、山のように重ねた畳の上に座って(何かに似ていると思ったら牢名主でした(笑))、ハリスを見下ろす姿で対面した家定。畳の上に立ち上がって歌舞伎の身振りで口上を述べておいて「うつけの振りが出てしまった」とか言ってましたが、それは違う意味でうつけというか、改まった場でおちゃらけても叱られない立場を利用して、おちゃらけずにはいられない体質なだけだろう、と心の中でツッコミを入れながら観ておりました。

本寿院が篤姫に怒りを向けるのは、お世継ぎ問題での対立がもちろん一番大きいのだろうけれど、息子の心、そして主導権を奪われることに対する嫉妬心も渦巻き始めたということなのでしょうか。ただ、その嫉妬はあまり生臭く描かれてはいないので、所謂大奥のドロドロを求める人には物足りないかも?と思ったりして。

気持ちの上では家定も篤姫も、後ろ向きなのにどこか一癖ありそうな慶喜を将軍候補とすることに納得行っていないのだけど、それでも父上への忠義を守り慶喜を盛り立てようとする篤姫に対して、家定もその気持ちを立ててやろうとしています。来週の予告を見る限り、どうして?それは愛ゆえに、という展開になりそうではありますが、陰で動く父上や、対立する井伊大老、それから北岡さん、じゃなくて堀田老中といったおじ様達の動静も楽しみな所です。