日々記 観劇別館

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四季のキャストボックス終了

劇団四季の公演、年数回程度しか観ないのですが、あの劇団のポリシー上、公演の週にならないと確定キャストが発表されないので、チケットを事前にキャスト買いすることは出来ない仕組みになっています。まあ、四季の役者さんはろくに知らないし、観に行く週になればキャストが分かるのだからいいや、と思っておりましたが、どうも今月からその、今週のキャスト発表というのも止めてしまったらしいという話を目にしました。
オフィシャルウェブサイト「キャストボックス」コーナー終了のお知らせ
どうも電話での確定キャスト提供サービスも無くなり、本当に当日劇場に行かないとキャストが分からなくなってしまったようです。昔のことは劇評同人誌などでしか知るよすががないのですが、インターネット普及より前の時代であっても電話でのキャスト発表は行っていたと聞いているので、これって結構なサービスの退化では?と思ってみたりして。
確かに毎週のキャスト発表により、「○○さんはもう観たから今週の観劇は取りやめ」という事例は結構あると思います。実際に私自身、取りやめは無いものの、チケットの追加購入を控えたこととか、「JCSに下村ヘロデが出ない、ぶー」とこちらで文句をたれたこととかはあります。また、四季の公演ではありませんが、レミゼは専ら特定のバルジャンに貢いだ身としては、あまり四季の作品主義に対し大きいことを言えた立場ではありません。
しかしだからといって、何も事前発表を止めなくても、本当に食材(キャスト)が変わろうが変わるまいが美味しい料理(舞台)を出す自信があるのなら、あえて食材を明かしてみい、と思わずにはいられません。そもそも今の四季にキャスト買いする程の役者がどれだけの数いるか?勘違いしないように。とも言いたいことは言いたいのですが、少なくとも事前キャスト発表に観客の需要がある以上は、例えばそれで多少のチケット買い控えが出たとしても、発表自体を中止するのは何か違うぞ、と思うのです。本当に作品主義を徹底させた場合、いずれ当日のキャスト発表はおろか、パンフでのキャスト紹介も無くなってしまったりするのかしら?と危惧したりもいたしますが、流石にそこまではやらないでしょうか。
個人的には今のところ、一旦入手したチケットは日程の都合がつく限りは、キャストがどうあろうと観に行くつもりです。例えば先日のJCSのように、半場ヘロデももっさりしてるけどあれはあれで飽食メタボなイメージで悪くないぞ、という思いがけない出会いがあるかも知れませんし。いずれにせよ、色々なタイプのファンの存在を否定することにつながる出来事だな、と極端なことまで考えてしまった今回の事件でした。